聖臣の出社時間となった。

「いってらっしゃいませ、ご主人様」

(ちょっと言ってみたかったセリフなんだよね)

「ああ」

(無反応すぎて恥ずかしい〜って財閥御曹司だから慣れてるのか…)

「お前、後ろに何を隠している?」
「な、なんでもございませんっ」 
「主人命令だ、出せ」
「う…」

ゆっくりと持っていた紙袋を出す

「なんだ?」
「聖臣様のお昼のお弁当をと…外食ばかりでは栄養によろしくないと思ってですね…ごにょ…ごにょ」

聖臣は紙袋を受け取る
「気が向いたら食べてやる」
「ありがとうございます!」

「帰る時に連絡するから風呂と飯の準備しておけよ」
「はい」

こうして聖臣は会社に行った。

澪の仕事はこれからが本格的にはじまる