最後に翼と神楽家について。

翼は正気に戻り、音羽から父のことや雪愛のことを、聞いた。
翼は愛していた雪愛を自ら手にかけたことがショックで意気消沈し生気を失い魂の抜け殻になってしまったらしい。
今は反省させるために厳重に牢獄に閉じ込めて、今後は更生させていきたいとのこと。


神楽家については十六夜の神子である榛名を虐げたあげく雪愛と手を組んだことによる罪人として、十六夜の命令で神代家当主は捕まえ、牢屋送りにした。
神代家に裁きは任せるそうだ。


「雪愛…冬史郎お兄様…」
まさかこんな事になるとは思わなかった。
家族なんて捨てたしいらないと言ったがまだ情があるのだろうか。心がモヤモヤした。

『気にするな。いずれ俺はお前の家族になるんだからお前の苦しみと共に家族を忘れろ』

十六夜が優しく声をかけてくれるとモヤモヤはあれど「家族になる」という言葉が嬉しかった。

十六夜は神代家当主に以前伝えた霊力のない者も平等に扱う事と榛名がいるので生贄は必要がない事、そして本来の姿に戻った暁には東ノ島に戻ることを伝えた。


十六夜と榛名は帰ることにした。
音羽と妖狐の当主はまだ今後の話し合いがあるため暫くいるらしい。