「ああー無理、なにこれちょー無理ゲーなんですけど……」
「なに、どこのステージ?見してみ」
ん、とゲーム機を差し出すと、読んでいた漫画を脇に置いた手が受け取るために伸びて来る。
脱力したようにベッドに大の字で寝転がる人物と、そのベッドに背中を預けて受け取ったゲーム機の画面を見つめる人物。
ベッドと机と漫画がぎっしり詰まった本棚がある部屋で、思い思いにくつろぐ男子が二人。
夏の盛り、そろそろ夕方になろうとしているのに日差しはまだ強いが、クーラーの効いた部屋は大変居心地がいい。
「ここのステージむずいよな。俺もこの間兄ちゃんから聞いてやっとクリアしたんだけど、ここの石をさ――」
制服が皺になることも構わずにベッドに寝転がっていた人物は、その説明をほぼ聞き流しながらぼんやりと天井を眺め、遮るようにして口を開いた。
「旭はさ、まだ兄貴のこと好きなん?」
「そう、この隙間を――……え?」
「なに、どこのステージ?見してみ」
ん、とゲーム機を差し出すと、読んでいた漫画を脇に置いた手が受け取るために伸びて来る。
脱力したようにベッドに大の字で寝転がる人物と、そのベッドに背中を預けて受け取ったゲーム機の画面を見つめる人物。
ベッドと机と漫画がぎっしり詰まった本棚がある部屋で、思い思いにくつろぐ男子が二人。
夏の盛り、そろそろ夕方になろうとしているのに日差しはまだ強いが、クーラーの効いた部屋は大変居心地がいい。
「ここのステージむずいよな。俺もこの間兄ちゃんから聞いてやっとクリアしたんだけど、ここの石をさ――」
制服が皺になることも構わずにベッドに寝転がっていた人物は、その説明をほぼ聞き流しながらぼんやりと天井を眺め、遮るようにして口を開いた。
「旭はさ、まだ兄貴のこと好きなん?」
「そう、この隙間を――……え?」