「好きなんだ」
 文化祭の真っ只中、喧騒から離れた部室棟。一階まんなか野球部の部室、主将の田沼誠一郎は俺を見てそう言った。きれいな黒目がまっすぐ俺を見つめていた。
「岡本のことが好きだ」
 何を言っているのかしばらくわからなかった。その言葉はあまりにも色々な意味で予想外だったから。
 いや。
 だって。
 昨日、急にメッセージが来た。俺と田沼は普段部活の連絡しかしないような関係で、『二人きりで話がしたいんだ』なんて言われて。俺はてっきりこいつが部活をやめるか何かで悩んでいるんだろうと思った。もう他の部員には結構話し終わってて、いよいよ俺の番なのかなって。だけどやめるって言われたら全力で止めようと思ってた。だって俺たちには田沼が必要だったから――ってそういう話じゃないのかよ。
 なんだよぉ、と思わず口から漏れかけてぐっと思い切り飲みこんだ。
 いや、そんな場合じゃない。そういう問題じゃない。それどころじゃない。
 えっ?
「その、俺と……付き合ってほしい」
 改めて田沼はちゃんと俺を見て言った。
 正直に何の冗談だよと思った。意味がわからなかった。
 田沼が俺に告白? なんで?
 頭の中がはてなマークだらけになって、ぽんって思い浮かんだのは部員の誰かと示し合わせて俺をからかってるということだ。どこかにスマホを隠しておいて、俺の反応を見て楽しもうとしている。いかにも男子高校生の考えそうないたずらだ。俺はスマホを探そうかと思って、――すぐにそれを打ち消した。
 だって、田沼はそういうタチの悪い冗談をやる人間じゃない。
 こいつはそういうやつじゃない。誰かにそんなことを誘われたとしても、ちゃんと断る人間だ。それくらいは俺でも知ってる。
 それに、今の田沼を見れば誰でも冗談じゃないってわかるだろう。その顔は真剣そのもので、曇りなく間違いなくまぎれもなく俺に告白をしている顔だった。
 だから、やっぱり俺はわからない。
 まじで、それってどういうこと?
 なんか間違ってない?
 本当にあってる? それ。
 でも、冗談めかして笑うこともできないくらい、田沼はマジだった。
 俺がそんなことをぐるぐる考えて黙っているのを拒絶と受け取ったのか、
「やっぱり、……ダメだよな」
 眉間に皺が寄って凛々しい眉毛が下がって、田沼はぽつりと呟いた。俺はその表情を見て今までこいつがどんな顔で俺を見つめていたのか遅れて気がついた。思い詰めて張り詰めて、そうだ、こいつはきっと泣きそうな顔をしていた。
 どうしてだろう。
 人に告白して泣きそうになるって。
 それってそういうもんだっけ?
 俺は慌てて言う。
「と、とりあえず、まず確認」
「?」
「俺、で、間違いない? 誰かに伝えてほしいとかじゃなくて、本当に、俺に言ってる?」
 そう問いかけると田沼は口をきゅっと閉めて鼻から息を吐いて、改めて俺をまっすぐ見た。
「そう、俺は、お前が好きだ」
 俺は田沼を見た。短く切った黒髪に日焼けした肌。くっきりした輪郭におさまっているのは、黒目が印象的な眼差し、すっと通った鼻筋、その下の正しい場所に置かれた口。その顔がまっすぐ俺を見つめている。また、緊張した顔だ。その緊張が伝染しそうで、俺はあえて力を抜いて声を出した。
「そう、かあー……」
 とにかく、予想外すぎて準備がない。
 昨日メッセージが来てからかなり身構えていたんだ。田沼はキャプテンに就任してからずっとほんとに頑張ってて、きっと一人でプレッシャーも大きかったんだろうな、とか、それとも何か家庭の事情だろうかとか、だったら俺たちに何ができるかな、とか、色々想像していた。
 告白、かあ。
 しかも、俺に。
 どうしていいのかわからず俯いて考え込んでいると、
「やっぱり、ダメだよな! はは、そうだよな、ごめん。ごめんな」
 田沼はそう言って、俺の手元に投げた何かをひゅっと引いた。俺はそのとき初めて俺の元に何かが投げ込まれていたって気がついた。そしてそれはもうしゅるっと俺の手元を抜けようとして――、
「いや、」
 俺は反射的にそれを掴んだ。
「ちょ、っと、考えさせて」
「え?」
「ごめん、急すぎて、正直びっくりしてて。ちょっと今、わけわかんなくなってるかも」
 素直な気持ちだった。それをまずは伝えないといけないと思った。
 だから俺の次の言葉に、俺が一番驚いた。
「す、すぐに決めらんないよ。も、もうちょっと……、考えてもいい?」
 俺の中の俺がツッコむ。
 ――いやいや、断らねーのかよ、なんでだよ!
 ほんとになんでだろう?
 だけどそれを聞いた田沼の目の色が変わった。張り詰めた色が、少しやわらいで――それを見て、ああこいつは断られることしか考えていなかったんだろうなと思った。それって、なんだか……。
「文化祭終わった後に返事、するから。また、ここで集合」
「お、う。わかった」
 そして二人で部室を出た。何を話していいのかわからなくて、なんとなくその場で別れた。校舎まで二人で戻ることもできたけど、さすがにちょっと気まずかった。一人で騒がしい校舎に向かって歩く。見上げると、きれいな青空が広がっていた。そこに白い雲。その雲はよく見ると少しずつ動いていて、雲って本当に動いているんだと実感した。
 ――俺はどうするんだろう。
 いやいやいやどうするもなにも、いくらなんでもそれは、ねえ?
 いくら俺がモテなくて、でも彼女が欲しくて、そんでそもそもここは男子校で、だから今日から文化祭、ちょっといっちょ頑張ってみるかなと思っていた矢先のできごとで――って、それはなんの理由にもならない。
 相手は田沼。田沼誠一郎。俺たち野球部の頼れるキャプテン。
 教室に戻った。教室はゴテゴテ飾りつけられて、テーブルが寄せられていくつも島を作っている。男子しかいないこの学校ではこれが数少ない女子との出会いの機会で、うちのクラスはコンカフェもどきですらない謎喫茶をしていて、さっそく現れた女子生徒を男子たちがロックオンしていた。それを見て俺はなんだか急にバカバカしくなってしまった。
 なんだこりゃ。
 だけど俺も、ほんとなら今頃ああやっていたんだろう。
 壮大な合コン会場みたいになってる教室を抜けてバックヤードに入る。にぎやかに「提供間に合わねー」とか言いながら飲み物を準備(ペットボトルから注いでいるだけ)をしている空間よりも奥の荷物置き場に入る。椅子があったので一人で座る。がやがやと賑やかな声がしている。そんな中、俺の思考は当たり前に田沼のことに吸い込まれていく。
 高校でチームメイトになった田沼。大人びていて、部員たちのことをよく観察していて。
 その田沼が、俺に告白?
 いや、なんで? わかんないよ。
 でも田沼は実際に俺に告白してきたんだ。だからそこをそもそも考えても仕方ない。問題は、
 ――できれば、俺と付き合ってほしい。
 そこだ。
 ――いや、断るだろ、そりゃ。
 でも。
 なぜか俺はそこで自分に結論を出せない。なんだかそれでは納得できない。でも納得できない理由もよくわからない。ガヤガヤと騒がしい教室。はしゃいだ声を出すクラスメイトたち。集中できない。頑張って想像する。田沼に「ごめん、やっぱり無理だよ」っていう自分を想像する。そうだ、それが当然の展開だ。でも、なんだろう、その当たり前の未来の何かがしっくりこない。断るのが申し訳ないから? それもなくはないけど、それだけじゃない何かがある。なんとなく思う。
 多分俺は、断ったら後悔する。
 そんな気がする。でも、なんでだろう。
 わからない。
 だから、あえて逆の方向から考えることにした。ありえなく見える可能性から――つまり、告白を受けて田沼と付き合う。それを考える。
 いやいや。そう思って反射的に笑いそうになって思い直す。そっちを考えると決めたんだから、真剣に考えないとダメだ。そしてそちらから考えようと思うと、なにかがぱちっと、きれいに収まるような気がした。収まりがすごく良い、違和感のない、……こういうの、なんていうんだっけ。そうだ、あれだ。
 シンデレラフィット。
 その言葉が浮かんだ。少し前にテレビ番組の収納術の紹介で知った言葉だ。なんだか変な響きだから、頭に残っていた。
 本来そうではない目的で作られたものに、何かがぴったり収まること。
 それが、なんだかすごく今の気分に近い気がした。俺の中の収まるはずのない場所に、田沼の告白はすっぽりきれいにはまっている。まるで当然のようにそのためにできてますみたいな顔で収まったその感情を見ていると、あれ? 俺はなんで田沼と付き合うのを断ろうとしているんだろうと思う。別に俺は田沼のことが嫌いじゃないし、っていうかむしろ好きだし、カッコいいやつだと思ってる。
 同じ部活だけどそんなに交流はない。あいつはバリバリ部活頑張ってる側の人間で、俺は最近ちょっと手を抜いている。でも、あいつはキャプテンでチームの中心で、頼りになる。
 正直に言ってしまえば、俺はあいつのことをそれでもまだほとんど知らない。でも、嫌いじゃない。全然嫌いじゃない。あいつは本当に真面目なやつだ。それに、野球がうまい。
 それで俺は恋人が欲しくて、今まで誰からも告白なんてされたことがなくて、あいつはまっすぐ俺を見つめて告白してきた。
 なるほど、なるほど。
 だけど、最大の問題だ。
 俺たちは男同士。
 そうだ、当たり前にそこだ。
「あれ、智志は?」
 声が聞こえる。同じ野球部でよくつるむ宗田だ。カーテンの向こうのクラスメイトが「なんか奥入ったよ」と言うと同時に宗田はカーテンを開けて入ってきた。
「お、いたいた」
 言いながらスマホの画面を見せて、
「じゃーん。連絡先、ゲットしちゃった♡」
 と嬉しそうに報告してきた。
「さっき可愛い子来てたろ? あの子」
 ああ、そう。
「いやぁ、俺にもそろそろ春が来るかなあ。まあいま秋だけど」
 そうだな。
「……なんだよなんかテンション低いじゃん。せっかく文化祭で女の子いっぱいいるのに」
 そうか、テンション低いか。
 俺はテンション低い。のか?
 人生で初めて告白をされた。
 俺のことを好きだと思ってくれた。
 真剣に告白された。
 宗田を見ながら考える。
 俺さ、さっき告白されたんだ。
 今そう言ったらこいつはどんなリアクションをするだろう。
 なんだそれ! 抜け駆けかよ! 誰だよ。どんな子に告白されたの?
 そう言うだろう。
 それが田沼なんだって言ったら、どうなるだろう。
『ごめん、急すぎて、正直びっくりしてて。ちょっと今、わけわかんなくなってるかも』
 誰かがそう言ってたな、って俺か。でもその通り。多分、それが当然だ。
 ああ、だからか。
 俺は田沼のあの表情の理由をようやくちょっと理解した。
「どうしたんだよ、黙っちゃって。いやいやそんな怖い顔して嫉妬するなって」
 でも本当に俺の中には今なんだかわけがわからない感情が溢れていて、俺はそれに飲まれないように必死なんだ。それはおっきな波みたいに俺のことをごぼごぼ飲み込んでいて、だけどどんなにその波に深く潜っても潜っても、嫌だという気持ちが見当たらない。苦しいって思わない。それが、俺をますます混乱させている。でもその混乱も全然嫌じゃない。
 なんで? 嫌じゃないの?
 俺、嫌じゃないのかな。
 ――これはどうやら嫌じゃないっぽいな?
 いやそんなわけないだろって誰かが言うけど、でも、現に嫌じゃない。
 嫌じゃないんだ、俺。
 だったら。
「大丈夫か?」
 黙っている俺に宗田が言う。
「体調でも悪いのか?」
 俺はそれを聞いて思い出す。そうだ、少し前に練習中に宗田が体調を崩したことがあって、俺はずっとこいつとくだらない話をしていたのに全然気づいてなくて、だけど田沼はちゃんとそれに気づいたんだった。俺はそのときこいつマジですげーなって思ったんだ。
 そうだ、本当にあいつは頼りになるし本当にカッコいいんだ。
 そんな田沼が。
 俺に……。
「智志? おーい」
 宗田が俺の前で手を振っている。
 ――ああ、もう!
「ごめん、ちょっと俺また出るわ」
 そう言って廊下に出ると、体が自然に走っていた。
 田沼。
 走りながら田沼を探す。
 田沼。
 文化祭に浮かれる学校はカラフルに飾り付けられて、見たことない人がいっぱいいて、全然普段の顔をしていない。歩く生徒たちも、女子にかっこよく見られたい一心だ。まるで普段のみんなじゃないみたいで、普段の学校じゃないみたいで、なんだか嫌だった。
 田沼。
 田沼はどこだろう。そういえば、この前部室で話していた。確かあいつのクラスは何か食い物を売っていたはずだ。
 俺は階段を降りていく。出店の並ぶピロティに出ると、
 ――いた。
 田沼は焼きそばを焼いていた。白いエプロンをつけて、お客さんの女の子と何かを話して笑っている。
 でも、あいつはいつも通り。ちゃんとそこにいる。
 俺はそんな田沼をただ見つめた。
 思った。
 ――あいつが、俺のことを好き?
 そんなのおかしい。絶対にありえない。
 ――あいつが、俺に告白?
 夢だったんじゃないだろうか。田沼がかきまぜる焼きそばはほかほか湯気を立てていて、その香ばしいにおいがここまで伝わってくる。
「あれ、岡本じゃん」
 俺に気づいた同じ野球部の進藤が言う。その後ろで田沼は焼きそばを焼いている。田沼はまだ俺に気づいていない。後ろを振り返って麺の入った袋を開けているところだ。
「田沼って今忙しい?」
 田沼だけを見たまま進藤に聞く。
「いや、見りゃわかるだろ。あいつ今焼き係」
 ――だけどそのありえないことが事実なんだとしたら。
「お前暇?」
「え? 俺は暇。めっちゃ暇」
「じゃあお前、田沼の代わりに焼きそば焼いといて。俺ちょっと、今から田沼とすっげえ大事な話するんだ」
「は? お前何言っ――」
 俺は進藤を見る。
「頼む」
 じっと見つめる。
 俺の顔を見て進藤はぐっと詰まった。俺はじっと進藤を見つめる。目をそらさない。
 やがて進藤は観念し、
「――わかった、わかったよ。田沼ぁ! 俺とチェンジな! なんか岡本が話があるってよ」
 田沼はそこでようやくこっちを見た。目が小さく見開かれて、口が少し開いた。俯いて、つけていた白いエプロンで手を拭って、それを進藤に渡して俺の元へやってくる。
 俺の方が身長が低いから、田沼の表情が少し見えた。その顔は、全然幸せそうじゃなかった。完全に絶望って感じだ。処刑が早まった罪人みたいな表情。
 思った。そんな顔するなよ。
 だから言った。
「部室、行こう」
 部室までの間、俺たちは何も話さなかった。俺は田沼の少し前を歩いて、田沼が後ろをゆっくりついてきた。部室に入った。
「――ごめんな」
 俺の後ろで田沼が言った。声が震えていた。
「本当に悪かった、変なこと言って」
 田沼は続けた。
「嫌だった――よな、ごめんな」
「俺、考えてさ、」
 遮るように言って俺は振り返ったけど、田沼の顔を見られなかった。だから視線を合わせられず、胸元を見ていた。少し間を置いてからようやく視線をあげて、
「よろしく、お願いします」
 と言って、手を差し出した。
 田沼はぽかんとしていた。何を言っているのかわからないという顔。その顔を見て、俺もさっきこんな顔をしていたのかなって思う。普段のしっかりした田沼とは別人の顔だった。多分、本当に田沼は俺と付き合えると思っていなかったのだろう。俺だって同じ立場だったらそう思う。それでも告白した。こいつのそんな気持ちを俺は大事にしたかった。だからと言ってもちろん同情で付き合うんじゃない。そう思ってるけど、もしかしたらそうなのかもしれない。だってこいつがあまりに苦しそうだったから。そんなの変だと思ったから。それって同情かもしれない。でも、そんなのは多分誰にもわからない。
 とにかく今一番大事なのは、俺が手を差し出していること。
 田沼に告白されて嫌じゃなかったってこと。
「嫌じゃなかったよ。全然、嫌じゃない」
 田沼はこちらを見た。その目はまっすぐだったけれど、やっぱり戸惑っているようで、
「ほ、ほんとに――いいのか? 俺で?」
 俺は頷く。
「お、俺、男だけど」
「知ってるよ。てか告ってきたのはそっちだろ」
 そう言うと、
「そうだった」
 田沼は笑った。
 本当に、嬉しそうな笑顔だ。
 その笑顔が俺を肯定した気がする。
「ほら」
 だから俺はそう言って、放置されたままの手を振って催促する。田沼は慌てて、
「ありがとう、……よろしくお願いします」
 照れくさそうに言いぎゅっと俺の手を握ってきた。田沼の手は指が長くて、大きな手だった。手のひらにマメがいくつかある。ちゃんと努力してるやつの手だなって思った。そんな田沼が握っている俺の手にはマメなんて一つもなかったから、なんだか恥ずかしくて手を抜こうとしたけど、
「あったかいな、お前の手」
 田沼は強く握りしめて笑った。そして、ゆっくりもう片方の手を添えてくる。その優しい手つきに俺はどきっとしてしまう。まるで恋人にするような――と思って、気づく。ああそうか、もう俺たちは恋人なんだ。
 恋人。恋人。その単語がくるくる回った。
 田沼は手をそっと離すと、真っ赤な顔で俺に向かって手を広げて――そして固まってしまった。それは俺が抱きつくのを待っているからじゃなくて、自分から抱きつくのを躊躇しているみたいだった。田沼の顔は真っ赤になっていて、自分はなんてことをしてるんだって顔だった。普段は頼りになる田沼のそんな姿を見て面白くなって、その手と手の間にするっと入り込んで、田沼の体を抱きしめた。
「おぁっ」
 田沼が声を漏らした。なんだよ今の声。
 やがてゆっくりと田沼の手が俺の背中に伸びて、俺たちは抱きしめあった。抱きしめてみると田沼は身長が思っていたより高くて、首筋に顔を埋める感じになった。田沼の鎖骨がちょうど鼻に当たった。
 心臓がどきどきして、耳の中でどくどく鳴っている。俺が抱きしめているのは俺の初めての恋人、俺に初めて告白してくれた人。だけど場所は汚い部室で、夢見ていたのと全然違う、ロマンチックさが毛ほどもないロケーション。それでもいいやって思った。
「ありがとう」
 声が聞こえた。
 ――こうして、俺たちは付き合い始めた。