「あ、あの、先輩……!」
膝の上に置いていた手を出して、どうにか頭を上げさせようとする奥野に先輩はようやく顔を上げたかと思ったら
「頼むよ眞由くん!」
先輩に向かって伸ばしていた手を両手で包むようにして握られ、その状態でまた頭を下げられる。
「俺は彼女が欲しい!そのために女子と遊びに行く機会を逃したくないんだ。男なら眞由くんだって俺の気持ちわかるだろ!?若菜はさ、あいつはわかってくんないんだよ!顔がいいから女に困ったことないんだろうなきっと!」
奥野の手を握って拝むように項垂れたかと思ったら、今度は悲痛な心の声を叫び出す。
「ちょっ、先輩っ……!」
その勢いと、突然握られた手にびっくりして、奥野は持っていたミルクティーの缶を取り落とした。
中身の入った缶は、ごとんと重たい音を立てて床に落ちると、そのままごろごろと転がっていく。
膝の上に置いていた手を出して、どうにか頭を上げさせようとする奥野に先輩はようやく顔を上げたかと思ったら
「頼むよ眞由くん!」
先輩に向かって伸ばしていた手を両手で包むようにして握られ、その状態でまた頭を下げられる。
「俺は彼女が欲しい!そのために女子と遊びに行く機会を逃したくないんだ。男なら眞由くんだって俺の気持ちわかるだろ!?若菜はさ、あいつはわかってくんないんだよ!顔がいいから女に困ったことないんだろうなきっと!」
奥野の手を握って拝むように項垂れたかと思ったら、今度は悲痛な心の声を叫び出す。
「ちょっ、先輩っ……!」
その勢いと、突然握られた手にびっくりして、奥野は持っていたミルクティーの缶を取り落とした。
中身の入った缶は、ごとんと重たい音を立てて床に落ちると、そのままごろごろと転がっていく。