───失恋と選択───
先生に告白された僕は先生の告白を断った。
だが、「諦める気は無い」と言われてからというもの先生は光を邪険に扱い、僕を人形のように愛でて褒めた。
そんなある日の放課後裏サイトに1枚の写真が上がった。
「これ…」
光は声を震わせながら、僕にスマホを見せる。
そこには生徒指導室の窓に映った僕と僕を壁ドンしている先生が映っていた。

その日の夜、学校から呼び出しの電話が来た。
母親が震える声が部屋まで聞こえた。
母親の車で学校に着くと教頭先生が客室まで案内をした。
諸々の挨拶を終え、校長先生の「では、お座り下さい」を合図に空気はより重たいものへと変化したのだった。

事の経緯を全て聞き終えた母親は先生を責め、校長と教頭も平謝りを繰り返していた。
いつまで話合って居たのか気付けば僕は部屋のベッドで仰向けになり、スマホで光にメッセージを作成していた。
だか、どんなに言葉を並べても言い訳して聞こえて来る。
その日はそのまま眠りに落ちていた。

翌日母親に聞かれた。
「今日どうする?嫌なら無理に行かなくてもいいのよ」
「大丈夫、あれは事故だ。気にしてないよ」
だか、学校へ着くと噂は広まり、人からは避けられ陰口を叩かれ居づらくなっていった。
光は昨日のことがよっぽどショックだったのか学校を欠席し、先生も急遽代理の人へと変わった。

昼休み中僕は遂に耐えられなくなり、自宅へと帰宅した。
言い訳でも聞いて欲しいと事の経緯をメッセージで送る。
光からは"そっか。俺は全然気にしてないから"
普段絵文字が必ずひとつはあるはずなのに今回のメッセージに絵文字はなかった。
光やっぱり怒ってるよなと不安になる。
僕はスマホを手に光に通話していた。
『もしもし』
『もしもし、光?』
『うん、何?』
『…光、僕のこと怒ってるよな。でもあれは先生からされただけで…』
『…キス、したの?』
『キスはしてない!壁ドンだけ!』
『…だったら、今俺がした告白の返事聞かせて。もう…我慢の限界なんだ…』
『僕…は光のことが好きだ。光だけを愛してる』
『雅…ありがとう、俺を選んでくれて』
『当たり前だろ…もう光のことしか考えられない』