─── 愛おしい日常 翼side ───
真陽と和解し、俺は今真陽と大学の文化祭を回って居る。
友達にも真陽のことを紹介してみると意外と引かれることなく、柚羽以外の友達は皆真陽をニコニコと微笑みながら接待している。
「私、あの人に負けたんだね」
「…ごめん、性別言えなくて」
「それはいいよ…言いにくかったでしょ」
「ん…」
「それじゃ、私もう行くから」
「あぁ…じゃあな」
「じゃあね」

真陽の元へ戻ると不安そうや顔をした真陽が俺の服の裾を引っ張り上目遣いで言った。
「あの人と何話してたの?」
「ん?マウント取ってた」
「マ、マウント?」
「真陽、可愛いでしょってそれでいてカッコイイでしょって」
真陽が頬が赤く染まる。
俺は真陽の腰に手を回して抱き寄せてから耳元で囁く。
「これからも末永くよろしくな。真陽」
「これって…」
真陽は俺がそっと渡した指輪を見て喜びと驚きで目を見開いて居た。
その愛おしい頬に俺はキスをした。