黙々と洗い物を片付けていく秋山くんの横顔に、俺は少し苛立って、黒いオーラを消し去るように後ろから抱きしめた。



秋山くんの体が硬直したのが分かって、嫌がられて当然のことをしたと、自分で自分の頭を殴りたくなった。咄嗟に抱きしめた手を解いて、秋山くんから離れる。



「ごめん。今の忘れて!秋山くん、元気でるかなって思ったんだけど、気持ち悪いよな。ごめんごめん」


「…何で謝るの」


「え?」




洗い物の手を止めてこちらに振り向くと、俺が秋山くんについさっき思ったことを、そのまま言われた。