桜木を信じなきゃいけないのに……桜木を信じるって誓ったのに、本当はすごく怖い。
桜木がいなくなることも、信じることも、自分を見失いそうで怖いんだ。
もし桜木がいなくなったら、私はきっと泣き叫ぶだろうな。
それから一週間が経ったある日のことだった。
「ねえ、聞いた? 吸血鬼がいるって!」
「えっ!怖くない!?」
「大丈夫かな……。何人か襲われたんだよね?」
「ね、怖いよね……」
学校では、"吸血鬼が出た"というウワサが出回っていた。
ウワサによれば、学校の生徒の何人かが"吸血鬼を見た"と証言してるらしい。
しかもその中には吸血鬼に襲われた人もいるらしく、その子は今近くの病院に入院してるらしい。
そのウワサを一番疑っているのは、やっぱり桜木自身だ。 その日から桜木は、ウワサのことについて調べていた。
この一週間、学校にもあまり来なくなり、ずっとヴァンパイアのことについて調べている。
なにかわかったら連絡すると言われたものの、一週間経った今でも未だに連絡はない。
メッセージを送っても既読は付かず、電話にも出ない。 それに、行方すらわからないのだ。
「桜木くん、今日も来ないね」
萌恵が桜木の席を見ながら小さく呟いた。
「……うん、そうだね」
教室から校庭を眺めながら私は頷く。 でも考えるのは桜木のことだけだ。
桜木のことが心配で仕方ないんだ。メッセージも未読だし、何かあったのではないかと心配になる。



