「ていうか、私ずっと気になってるんだけどさ」
「……ん?」
萌恵は私に顔を近付け「アンタと桜木くんって、どんな関係?」と聞いてくる。
「……えっ?」
「えっ?じゃなくて!アンタと桜木くん、どんな関係なの?」
私は桜木とのことを聞かれてドキッとした。
「どうって……?」
「だって真琴、桜木くんとはかなり仲いいじゃん。……え?でも付き合っては、ないんだよね?」
萌恵はきっと、私と桜木の関係をかなり気にしているのだろうなと思う。
「そんな、仲いいかな……?」
「え、仲いいじゃん。付き合っててもおかしくないよね。……あ、でも付き合ってはないんだもんね」
私は桜木のことなると、なぜかドキドキする。
「……付き合う訳ないじゃん。 だって桜木だよ? 桜木とは、ただの友達」
そう、桜木とは付き合ってない。 そもそも、向こうが私のことを好きなのかなんて、わからないし。
「えっ、本当に友達?」
「本当だよ。……友達以上ではない」
萌恵にそう言ってはみたけど、萌恵は「でも私が思うに、真琴と桜木くんは友達以上恋人未満、って感じがする」と私に言ったのだった。
私と桜木が、友達以上恋人未満……?
「……そう?」
「そうだよ! え、だっておかしくない?桜木くんとキスしたんだよね? なのに付き合ってないなんて、絶対におかしい」
確かに、キスは何度かしちゃったけど……。告白されたってことでもないしな。
桜木からも、別に好きだとも言われてない。



