「……なら仕方ないわね」
そんな訳はねえか……。諦めるつもりはないってか。
「おい、俺をどうする気だ」
「決まってるでしょ? 無理矢理血を奪うのよ!」
「なっ……!?」
そして女は俺に殴りかかってきた。そしてその時……。
「気安く桜木に触るんじゃないわよ! このバカ女っ……!」
"ドスッ"という鈍い音が聞こえてきた。
な……なんだ……? 一体、なにが起こったんだ?
よく見ると、さっきの女は気絶しているようだ。
「よそ見してんじゃないわよ、バカ女! でもアンタが鈍感なヤツでよかったわ。私の存在に気が付かないなんてバカね、アンタ」
目の前には帰ったはずの真琴がいた。
「真琴?……お前、なんでここに?」
どうして真琴がここに……?
「大丈夫、桜木? ケガはない?」
真琴は俺の方へと振り向く。
「あ……ああ。俺は平気だ」
「そう。ならよかった」
「なあ……お前、なんでここに……?」
俺は真琴へそう問いかける。
「なんかイヤな予感がしたのよね。 そんで来てみたらこのザマよ。来てよかった」
「……悪いな。助かった」
「気にしなくていいよ。 さあ、帰ろう桜木」
「……あ、ああ」
まさか真琴に助けられるとは思わなかった……。でも内心、本当によかったと思った。
アイツが来てくれなきゃ、俺は今ごろ死んでたかもしれないし。
今回ばかりは、真琴に助けられたな。……これは感謝しないとな。
真琴、ありがとう。



