ベッドの上で安静にしてないといけないし、点滴もしないといけなくて……。
流産にならないように色々と気をつけないといけなくて、すごく大変だった。
でもその危機を乗り越えていく今がある。 それは、支えてくれたお母さんと桜木がいたからだった。
前よりも少しずつ大きくなっていく体には慣れなくて、でもようやく妊娠しているということを実感し始めている。
ただでさえ重かった体が、更に重くなったことが、何よりの証拠だ。
でも体を動かさないといけないので、少しばかり外へ出てお散歩したりしてる。
桜木は学校があるし、お母さんも仕事があるから、夕方までは私一人なのだ。
無理をすると大変だけど、少し歩くくらいなら大丈夫だ。 ヨタヨタ歩きだけど、ちゃんと歩けている。
もちろん妊婦のお腹は、お腹が大きいからそれこそ視界が見づらいし、足元見るのなんて更に難しくなってくる。
「桜木、ちょっといい?」
「真琴? どうした?」
私は桜木の部屋に入る。
「あのさ……今日、一緒に寝てもいい?」
「え?」
「なんか、眠れなくて」
桜木は「……おいで、真琴」と言ってくれる。
「うん」
私は桜木に抱き寄せられる。
「桜木、暖かいね」
「そうか?」
「うん。……なんか、ホッとする」
私はこの桜木の温かい温もりを、ずっと大切にしたい。
「真琴、もう寝よう」
「うん。……おやすみなさい」
「おやすみ」
私は桜木の腕の中で、静かに眠りに付いた。



