「……ねえ桜木、この子の名前、一緒に決めない?」
「え?……いいのか?」
「何言ってんの?当たり前じゃん。……この子の父親は、桜木だよ。 だからこの子の名前、一緒に決めよう」
私は桜木の手を握ると「ああ」と微笑んだ。
どんな名前にしよう。この子の大切な名前、なんて付けよう。
病院の検診で、この子が男の子だとわかったし。男の子だから、カッコイイ名前にしたいかな。
「……名前か。こういう時、名前はどうすればいいんだ?」
「うーん……わからないね。 画数で決めるといいらしいけど……。あ、でも、キラキラネームは避けたいかな」
「そうだな」
「どんな名前にするか、一生懸命考えよう」
産まれてくる子供のことを考えると、なんだかワクワクやドキドキが止まらない。
そういや、お母さんはなんでを真琴って付けたのかな?
「ただいま〜」
そう思った時、お母さんが帰ってきた。
「お母さん、おかえりなさい」
「真琴、ただいま」
「おかえりなさい」
「ユズルくん、ただいま」
リビングに入ると「そういや、真琴、ユズルくんのプリンどうだった?」と聞いてくれる。
「うん、美味しかった」
「よかった。 ユズルくんが、どうしても作りたいから教えてほしいって言ってくれてね。お母さん、張り切っちゃった」
「そうなんだね」
お母さんも以外と、可愛いんだな。
「お母さん、ありがとう」
「なによ、お礼なんていいわよ」
お母さんは嬉しそうに微笑んでいる。 きっと、お母さんも嬉しいんだと思う。



