予定日まで、残りニヶ月。 すごく生活の変化が大きいからこそ、頑張らないとと思った。
早く、この子に会いたい。 私たちの大事な宝物に、会いたい。
「……ただいま」
病院から帰ると、桜木が「真琴、おかえり」と出迎えてくれた。
「ただいま」
玄関で靴を脱ぐだけでも一苦労な感じがする。
「大丈夫か?」
「うん、大丈夫。……あ、ありがとう」
桜木が手を取ってくれる。
「ムリするな。お前一人の体じゃないんだから」
「ありがとう」
お腹の子が大きくなる度に、その鼓動を感じる度に、この子が生きているんだとすごく感じる。
「……あっ」
「どうした?」
「今、赤ちゃん動いた」
お腹の子が、私のお腹を蹴るのがわかった。 それを感じると、なんだかすごく嬉しくなる。
「赤ちゃん、元気なんだな」
「そうだね。よく動いてるよ」
私はお腹に手を当ててに「元気に産まれてきてくれるかな?」と桜木に聞いてみると、桜木は「大丈夫だ、俺が付いてる。……後、お前の母さんも付いてる」と優しく言ってくれる。
「うん」
「あ、プリン、食べるか?」
「えっ? プリン?」
「……お前の母さんに、作り方を教えてもらったんだ」
え? まさか……。
「私のために……作ってくれたの?」
「ああ。 真琴、母さんが作るプリン好きだって言ってたから」
「……覚えててくれたの?」
「まあ」
桜木がちょっと照れている感じがした。
「ありがとう。食べたい」
「じゃあ、用意するから待ってて」
桜木がキッチンへと向かうので、私も後を着いていく。



