【完結】俺様吸血鬼(ヴァンパイア)との甘い恋

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「うん、経過は順調そうね」

「……良かった」
 
「この子、とても元気な子ね」

 あれから時は過ぎ、気がつけばもう妊娠八ヶ月目に入った。
 膨らみの目立たなかった私のお腹は、どんどん膨らみを増していき、立ち上がったり、動くだけでかなり重みでキツく感じる。

「やっぱり男の子だから、元気なのね」

「……ですね」

 お腹の子の性別が男の子だと分かった時、嬉しかった。 特に桜木は、男の子だと聞いてすごく嬉しそうだった。

「金森さん、何か不安なことはない?」

「いえ、特には……大丈夫です」

 私も妊婦なのでマタニティマークのキーホルダーをカバンに付けている。
 けれど街を歩いたり、電車やバスに乗ったりすると、私のマタニティマークを見てヒソヒソと言われてしまうこともある。 

 確かに私はまだ十七歳だから、世間からそう言った目で見られるのも、不思議じゃないけれど。
 でも電車やバスに乗ると優しい人もいて、優先席を譲ってくれたりするから、みんながみんながそうではないけど。

 だけど、今お腹にいるこの子に、もうすぐ会うことができる。 念願だった、この子に会える日が少しずつ近付いている。

「ふぅっ……」

 歩くだけでも、こんなに一苦労だなんて思わなかった。 体が重い上に、お腹には三キロくらいの子がいる訳で……。  
 当然、普段通りの生活など出来る訳がない、一人で歩くのがとても大変になってきた。

 私は唯一、萌恵にだけは妊娠したことを話した。
萌恵は最初は驚いていたけど「頑張って」と応援してくれた。
 私は必ず萌恵に、赤ちゃんを抱かせてあげると約束した。