【完結】俺様吸血鬼(ヴァンパイア)との甘い恋


  そのまま目隠しを外されると、そこには……。

「っ……!?!?」

 桜木がボロボロの姿になって、横たわっていた。 血だらけで、制服はボロボロになり、顔には殴られたようなアザまであった。

「桜木……?」

 その姿はまるで別人だった。  私は恐怖で言葉が出なかった。

「桜木……なの?」

 信じられなかった。 桜木が、桜木じゃないみたいだったから。

「見たか? コイツは俺の命令に逆らったから、こうなったんだ」

「……ひどい。 だからって、ここまでするの……?」

「俺に逆らったバツだよ。自業自得だ」

「……っ」

 本当にコイツらがクズすぎて、何も言えなかった。
 その反面、こんな姿の桜木を見て、恐怖や怖さがあったのもまた事実で……。

「……もし私が、アンタの命令を無視して従わなかったら、私も桜木と同じように……こうやって痛め付けて殺すの?」

「子猫ちゃん、君は何も分かってないな。 言っただろ?お前には俺の子供を産んでもらう。 そのために協力してもらう……とな」

 私は何も言えなかった。 そして確信した。
 桜木のこんな姿を目撃した以上……生きて帰れる保証なんてどこにもないと。
 だったら……必ず桜木を連れて、生きて帰ってやる、と心に決めた。

「これで分かっただろ?お前は俺に逆らえない」

 私は男に「……ねぇ、一つだけ約束してほしいの」とお願いした。

「なんだ?」

「アンタの言うことを聞く代わりに、桜木にはもう何もしないって誓ってほしいの」