【完結】俺様吸血鬼(ヴァンパイア)との甘い恋



 男はそう言い残して、部屋を出ていった。

「冗談じゃない……」

  吸血鬼の子供を、私が産むなんて……どうかしてる。 桜木と関わったせいで、私はこんな変なヤツらの実験台にさせられるんだ……。
  とにかく、どうにかしてここから出る方法を考えないと……。

 アイツ、命令だって言ってた。 アイツに逆らったら、私は今度こそアイツに殺される。 
 もしかしたら、桜木の目の前で殺されるかもしれない。 でも今はここに閉じ込められてるから、脱出する術もない。

 どうする、私……。 この部屋は防音になっていて、どれだけ叫んだところで助けが来る可能性は遥かに低い。
 となると……。

「もう……これしかない」

 助かる方法は一つしかない。

 私はもうこれしか方法がないとわかった。 だから一か八か、賭けることにした。
 この作戦は、正気かなりリスクが大きすぎる。 私にとってはデメリットばかりだ。

 けどもう、やるしかない。これしか方法がない。
これなら、桜木を助けてあげられるかもしれない。……そう信じて。

 その日の夕方、ガチャっと部屋のドアが空いた。
入ってきたのはアイツだった。

「なに?」

「俺と一緒に来い」

「え?……ちょっと、なに……!?」

 両手を縛っていたロープが解かれたと思ったら、今度はどこかへ連れて行かれた。
 目隠しをさせているため、どこに行くのかも全く分からない。

 そして三分くらい歩いたところで、足が止まった。 鍵を開けて、中へ連れて行かれる。

「入れ」

「ちょっと、なに……?」