「そうそう、その強気なところ……好きだよ」
そう言って男は、私の唇を奪っていく。
「やめっ……んんっ!?」
本当は抵抗したい。ここから逃げ出したい。 だけど体を縛られてる以上、身動きなんか取れる訳がない。
逃げることなんて不可能なんだ。
「ちょっと……何すんのよっ!」
「安心しろ。今度はちゃんとしだキズだ。 毒なんか飲ませたりはしてないよ」
「んっ……っ!?」
男は再び私にキスをする。……やめてほしいのに、抵抗できないから何もできない。
悔しい。 今すぐその胸を押し返してやりたいのに、できない……。
「……アンタ、本当に最低……!」
「なんとでも言うがいい」
「アンタ一体、何が目的なの……? また桜木の血か目的?」
そう聞くと男は、私の頭を撫でて「フッ……今度は君だよ」と怪しく微笑んだ。
「え……?」
どういうこと? なんで私を……?
「単刀直入に言う。 俺の女になれ」
「はあ?……なる訳ないでしょ」
私の答えは変わらない。
「そういや、前も同じ答えだったな」
「……なんで私が、アンタの女にならなきゃいけない訳?」
「俺の女になるのに、理由なんて必要かい?」
「アンタ……何言ってんの?」
コイツ、とことん腐ってる。 頭おかしすぎる……。
「お前には俺の女になってもらう。 これは命令だ。命令には従ってもらう」
「ふざけないでっ! アンタの女になんか、絶対にならない!」
「いいか?これは命令だ。 逆らったら……アイツの命、どうなっても知らねぇぞ」



