あれから結局、桜木がいなくなってから一週間が経ってしまった。
 メッセージも見てないし、電話もつながらない。
居場所が分からなくて、もう何もできることがなくなった。

 いつも考えるのは桜木のことばかり。ちゃんと食べてるのか、ちゃんと寝てるのか。
 色々と考えて、結局辛くなってしまう。

 もう二度と会えなかったらどうしよう……。なんて、イヤな考えすら浮かんでしまう。
 どこにいるの?桜木……。

 お願いだから帰ってきてよ……。笑ってよ。 なんで私を置いていなくなるの?
 そばにいて、守るって約束してくれたでしょ? 助けてくれるって約束したでしょ?
 桜木のバカ……。早く戻って来てよ!
 

✱ ✱ ✱


 そんなある日のことだった。萌恵と休みの日に買い物をしていた私。
 萌恵との買い物を終えて、家に帰る途中だった。

 バッ……!!

「んんーーっ!?!?」

 な、なに!? 誰っ……!?

「大人しくしろ! 殺すぞ!!」

「んん……んんーー!!!!」

 後ろから誰かに口を塞がれてしまった。 逃げようと抵抗したけど、力が強くて無理だった。

「ゔっ……っ」
 
 どうにかして抜け出そうとしたけど、抵抗したため、男の人にお腹を一発思いっきり殴られて、私はそのまま気を失った……。


✱ ✱ ✱


「……んん……?」

 眩しい光が目に入って、目をうっすら開けると、私は何もないけど真っ白な部屋で、両手を縛られた状態でベッドに横たわっていた。