その後のサークル活動の記憶がほとんどない。ただ部長が夏休みの活動や発行する冊子のことなどを話していた気がする。
夏休み直前の活動ということもあり、1時間もせずに解散した。
俺と涼介は自然と一緒に歩く。サークル内で1番の仲良しだから当然だ。けれど2人とも無口だった。何を話せばいいのか分からない。気まずい沈黙だけが流れ続ける。このまま夏休みに入るのは嫌だな。そう思うと涼介に声をかけた。
「なあ、この後俺の家に来ない」
「敦の家?確か大学の近くに1人暮らししているんだよね」
「そう。一回も来たことないだろう。良かったらどう」
俺の言葉に涼介は頷いた。