大学の食堂はいつ来ても賑わしい。そんな騒がしさを物ともしないぐらい俺らのグループも賑やかだった。この頃の俺らは毎日無駄にテンションを上げ嬉しいことや楽しいことをひたすら追求していた。寂しさや苦しさとは無縁の楽なことだけをして日々を過ごしていた。
「なぁ、今日この後カラオケ行かない」
昼食を取っている最中尚弥からの唐突の提案。俺らのグループがその場のノリや気分で今後の予定を決めることはよくある。
「いいんじゃない。平日の昼間って空いているし」
対して迷う素振りを見せず優希が賛同した。それから「敦も行くだろう」と聞いてくる。
「もちろん」
と親指を立てて返事をする。この後皆講義を控えていたが誰も気にしなかった。大学は単位さえ取れれば良い。それら俺らのグループの中に存在する共通の認識だった。
「あ、あのさ」
唐突に声をかけられ振り向く。見ると小川涼介が立っていた。俺の次の講義、英語で一緒のクラスだ。もっともそれ以外接点はないし話したことすらない。
「相葉くん、英語の授業受けないの」
思わず呆れたような顔をしてしまう。大学は単位を取得するも落とすも自己責任だ。故に教師でさえ講義を受けないことを咎めたりしない。けれど真面目な小川は目の前でサボる発言をしている俺らを許せないのだろう。
面倒臭いな。
「次の授業で小テストあるけど大丈夫」
「え」
てっきり講義を休むなんてよくないとか言われると思っていた俺は予想外の発言に驚く。
「今日の小テストで単位の3割決まるらしいよ」
「まじ……」
思っていたより大事なテストだ。腕時計に目を落とすと次の講義まで後30分もない。当然事前に勉強なんてしていない。英語は得意な方だけど大丈夫だろうか。不安になる。完全に自業自得だけど。
「良かったら僕のノート見る?相葉くん前回の授業も休んでたでしょ。そこからテストに出すって言ってたし」
「いいのか」
「もちろんだよ」
それから直哉と優希と別れ、小川と2人で勉強を始めた。
「なぁ、今日この後カラオケ行かない」
昼食を取っている最中尚弥からの唐突の提案。俺らのグループがその場のノリや気分で今後の予定を決めることはよくある。
「いいんじゃない。平日の昼間って空いているし」
対して迷う素振りを見せず優希が賛同した。それから「敦も行くだろう」と聞いてくる。
「もちろん」
と親指を立てて返事をする。この後皆講義を控えていたが誰も気にしなかった。大学は単位さえ取れれば良い。それら俺らのグループの中に存在する共通の認識だった。
「あ、あのさ」
唐突に声をかけられ振り向く。見ると小川涼介が立っていた。俺の次の講義、英語で一緒のクラスだ。もっともそれ以外接点はないし話したことすらない。
「相葉くん、英語の授業受けないの」
思わず呆れたような顔をしてしまう。大学は単位を取得するも落とすも自己責任だ。故に教師でさえ講義を受けないことを咎めたりしない。けれど真面目な小川は目の前でサボる発言をしている俺らを許せないのだろう。
面倒臭いな。
「次の授業で小テストあるけど大丈夫」
「え」
てっきり講義を休むなんてよくないとか言われると思っていた俺は予想外の発言に驚く。
「今日の小テストで単位の3割決まるらしいよ」
「まじ……」
思っていたより大事なテストだ。腕時計に目を落とすと次の講義まで後30分もない。当然事前に勉強なんてしていない。英語は得意な方だけど大丈夫だろうか。不安になる。完全に自業自得だけど。
「良かったら僕のノート見る?相葉くん前回の授業も休んでたでしょ。そこからテストに出すって言ってたし」
「いいのか」
「もちろんだよ」
それから直哉と優希と別れ、小川と2人で勉強を始めた。