ファミレスには1時間ほどいて退店した
2次会はカラオケであったが八子と響は翌日に響きそうなので断った
火花はというと迎えが来ているらしく車に向かった
みるくは八子に言った

「火花さんって福岡の病院の子なんですよ」
「そうなんだ」
「大きな研究所があるの
 あのチョーカーもきっとそう」
「詳しいんだね」
「私も県外生ですから」

みるくは人の群れを離れる

「では私はこれで
 ごきげんよう」
「ご、ごきげんよう」

八子はみるくの背中を見送る
うづめは八子に近付く

「今なんて言ったの」
「みるくさんも火花さんも福岡から来ているんだって」
「福岡か…」
「うづめさんどうかしたの」
「別に」

うづめは歯切れが悪そうに言う
八子はこれ以上詮索するまいと口を閉ざす

「じゃあ私はこれで
  さようなら」
「さようなら」

八子は響と共に駅へと向かう