「「「「「「「おおおおお!!! 」」」」」」」
「……私も手伝おうかとしてたんですが、これ変に私が介入しなくて正解でしたね。たった数時間でここまで完成度の高い風呂場を作るなんて、流石レン様です」
「えっ、ほんとにここってあのシャワールームですか!? 暗くて不気味でシャワー済ましたらいち早く出たくなるようなあのシャワールームが、こんなに明るくて、シャワーが沢山あるなんて! 凄すぎます!! 」
「ん、レンのやることだし規格外なことするって思ってたけど、これは予想の範疇を超えてる。凄い」
「変わりすぎじゃないですか!!! これ今までの原型とどめてないですよぉーーー!!! 渋々向かわされた人がやれる完成度優位に超えてますよ!? (うぅ、けどシャワールームを見ると嫌でも昨日のこと思い出すよーーー!!! トルン様にはお伝えしちゃったけど、絶対他の人には真相を言えない昨日のことーーー!!!! 慣れないこと言うんじゃなかったって思う反面、次は絶対言ってやるぞって燃えちゃうのなんでー!? シャワーだけじゃなくて、これで正真正銘お風呂が出来上がっちゃったから、本当の言葉で言えるチャンスだけど。……昨日みたいに二人っきりになれそうな時間は無いだろうなぁ。三人も屋敷の仲間が増えたしね)」
今までのシャワールームの有様を知ってる組はあまりの違いに驚いている。
昨日組も、今までとの違いは知らないものの、完成度が高い、ゆっくりできそうとこちらも大好評だった。
喜んでくれて何よりである。皆の笑顔、特にリーナの笑顔を見ていると、作ってよかったなぁと心から思ったのだった。
「さて、俺は退席するから皆お風呂入ってみてくれ。後で感想聞かせてなー」
そう言って出ようとしたのだが。
ガチッ
手を掴まれた?
「あのリーナさん? 何故手を掴まれているのでしょう? 」
「決まっているでしょう。レン様が早朝から汗水垂らして皆のために作ってくれた風呂場ですよ、レン様が一番最初に入らなくて誰が入るんですか」
やー、俺最初勝手に入ろうとしたけどさ。
お風呂の完成を待ちわびていたのは皆なんだし、先に入ってゆっくり浸かってもらいたい。俺が入ってる間待たせてしまうのもあれだし。
だからその旨を伝えて譲ろうとしたのだが、リーナの口から帰ってきたのはとんでもない言葉だった。
「はい? みんなで入ればいいじゃないですか」
「なにいってんの!? 」
「私は全然いいですよ? 」
「リーナがよくてもほかの皆は嫌でしょ!? はい、多数決! そうだ多数決にしよう!」
昨日の仕返しと言わんばかりに多数決を連呼する。
しかしこれは自分の首を絞めただけである。
「はい! 俺と入りたくない人手ーあげて! ほらリーナ、満場一致で手が上がってるじゃん!! 」
「誰一人上がってないですけど」
あ、ほんとだ。
「俺と入りたい人! ほら!! 誰も上げてな」
「全員手上げてますが」
その通りである。皆ピンッと手を挙げてる。
「では皆さん服脱ぎましょう」
まさか風呂場を作った結果、7人の女性と混浴をすることになったのだが? うん、なんで……。
あっという間に素っ裸にされた俺は、椅子に連行された。
「あの、皆さん? 何をするおつもりで」
「頭洗うやつってどれ押せばいいの……ってこれか。いい匂いねこれ」
クレニがボタンを押すと、手に泡が乗る。その泡を俺の頭にのせて、わしゃわしゃ洗う。
「ボディーソープはこっちのボタンですか。私は右側洗いますね」
「じゃあ私は左側を洗います! 」
「ん、右下」
「あわわ、わ、わわわわあしは左下でぇぇ!!! 」
上半身の右側をリーナ、左側をトメリル、下半部の右下をトルン、左下をトゥーンが、謎に密着しながら隅々まで洗ってくる。
「俺様たちするとこなくね? 」
「じゃあ失礼して、足元でも洗いましょうか〜マーリンは右足で」
「んじゃ俺様は左足だな」
洗う部分が殆ど残されてなかった二人、マーリンは右足を、レミナは左足を洗う。
今の状況を説明するとこう。
身体全てを7人が分担して洗っている。
お風呂だから仕方ないとはいえ、裸で。
おまけに皆美少女。
このいい匂いはシャンプーやボディーソープの匂いなのか、はたまたこいつらの匂いなのかもう訳がわからない。頭がクラクラして、考えがまとまらないし、何も考えられない。
短いようで長かった時間がようやく終わりを迎え、ようやく俺は湯船へと開放された。
熱さによってようやく意識が戻ってきた。
なるべく洗い場の方は見ないように、彫刻のドラゴンをぼけーと眺めていると、洗い終わった皆が次々と湯船に浸かってくる。
しまった、出遅れた!! こいつらが浸かる前に出ようとしてたのに。
自分で言うのもなんだが、あまりにお風呂が極上だったので、長湯してしまった。
「俺はもう出るから、皆さんごゆっくり……」
出ようとしたが、そう簡単に脱出できる訳もなく、さっきと同じ位置に陣取った皆さんが、身体をくっつけて浸かる。
右見ても左見ても前見ても後ろ全て包囲されてるような状況。
しばらく無言が続いたが、リーナが最初に声を発した。
「私たちのワガママに付き合って、こんな立派なお風呂を作って下さりありがとうございます。お身体を洗ったのは、レン様が作業をしてる最中に皆さんと決めた、ちょっとしたお返しだったんです。みんなでありがとうの気持ちを伝えるにはどうしたらいいか、悩んだ結果こうなりました」
草加、広間に全員集合してたのはただ単に楽しみで待ち構えていただけじゃなくて、俺のためにお返しを考えていてくれたからなのか。
そのわりには突き飛ばされた気がするけど、それを言うのはやぼである。
「皆が考えてお礼をしてくれたのか、ありがとう」
皆にお礼を言う。
「領民のために頑張ってくれている姿を見てて、ずっとお礼がしたいって思っていたのでこういう形で出来て良かったです。これからもこの領地をお願いしますね領主様♡ 」
「洗って一緒にくっついてお風呂に入るだけで、喜ぶのか疑問だったけど、そのデレデレな顔を見る限り、皆の知恵は間違ってない、良かった」
「恥ずかしいですけど、喜んでくれるならいつでもしますからぁぁ……!!! 」
「まさか一緒に住むことになって二日目で混浴する羽目になるとは思ってもなかったけど、あたしも楽しかったわよ。……トゥーンと同じでバカ恥ずかしいけど。レン君が望むなら二人っきりでも入ってあげるわ」
「あら〜クレニちゃん大胆〜! もちろんマーリンもお誘いがあれば歓迎するわよ♡ あくまでもレンちゃんからこないとだけどね♡ 」
「風呂入ったの久々すぎるし、入るのだりーけど、まぁ、レンが入るなら一緒に入ってやってもいいぜ? 」
「ちょっと後半組だけ抜け駆け狙ってる人多すぎませんか!? 私達先発ですよ!? 」
「言ったもん勝ちだろー!! 」
「なにをー!! 」
ばしゃばしゃとお湯の掛け合いが始まり、皆の中心にいた俺は顔からずぶ濡れになりながらも、皆の気が済むまで座っていたのであった。
厳密に言えば、お湯の掛け合い合戦に唯一参加しなかったトルンが俺にガッチリ捕まっていたからである。
「レン、独り占め出来て嬉しい。もうちょっとだけこうしていたい」
トルンからの要望によりそうせざるを得なかった、そんな所である。
ちなみにだが、1時間くらい浸かっていたので、全員のぼせて、広間で一日ぶっ倒れる羽目になった。
変な一日だったなぁとは思うけど、これはこれでありなのか?
「……私も手伝おうかとしてたんですが、これ変に私が介入しなくて正解でしたね。たった数時間でここまで完成度の高い風呂場を作るなんて、流石レン様です」
「えっ、ほんとにここってあのシャワールームですか!? 暗くて不気味でシャワー済ましたらいち早く出たくなるようなあのシャワールームが、こんなに明るくて、シャワーが沢山あるなんて! 凄すぎます!! 」
「ん、レンのやることだし規格外なことするって思ってたけど、これは予想の範疇を超えてる。凄い」
「変わりすぎじゃないですか!!! これ今までの原型とどめてないですよぉーーー!!! 渋々向かわされた人がやれる完成度優位に超えてますよ!? (うぅ、けどシャワールームを見ると嫌でも昨日のこと思い出すよーーー!!! トルン様にはお伝えしちゃったけど、絶対他の人には真相を言えない昨日のことーーー!!!! 慣れないこと言うんじゃなかったって思う反面、次は絶対言ってやるぞって燃えちゃうのなんでー!? シャワーだけじゃなくて、これで正真正銘お風呂が出来上がっちゃったから、本当の言葉で言えるチャンスだけど。……昨日みたいに二人っきりになれそうな時間は無いだろうなぁ。三人も屋敷の仲間が増えたしね)」
今までのシャワールームの有様を知ってる組はあまりの違いに驚いている。
昨日組も、今までとの違いは知らないものの、完成度が高い、ゆっくりできそうとこちらも大好評だった。
喜んでくれて何よりである。皆の笑顔、特にリーナの笑顔を見ていると、作ってよかったなぁと心から思ったのだった。
「さて、俺は退席するから皆お風呂入ってみてくれ。後で感想聞かせてなー」
そう言って出ようとしたのだが。
ガチッ
手を掴まれた?
「あのリーナさん? 何故手を掴まれているのでしょう? 」
「決まっているでしょう。レン様が早朝から汗水垂らして皆のために作ってくれた風呂場ですよ、レン様が一番最初に入らなくて誰が入るんですか」
やー、俺最初勝手に入ろうとしたけどさ。
お風呂の完成を待ちわびていたのは皆なんだし、先に入ってゆっくり浸かってもらいたい。俺が入ってる間待たせてしまうのもあれだし。
だからその旨を伝えて譲ろうとしたのだが、リーナの口から帰ってきたのはとんでもない言葉だった。
「はい? みんなで入ればいいじゃないですか」
「なにいってんの!? 」
「私は全然いいですよ? 」
「リーナがよくてもほかの皆は嫌でしょ!? はい、多数決! そうだ多数決にしよう!」
昨日の仕返しと言わんばかりに多数決を連呼する。
しかしこれは自分の首を絞めただけである。
「はい! 俺と入りたくない人手ーあげて! ほらリーナ、満場一致で手が上がってるじゃん!! 」
「誰一人上がってないですけど」
あ、ほんとだ。
「俺と入りたい人! ほら!! 誰も上げてな」
「全員手上げてますが」
その通りである。皆ピンッと手を挙げてる。
「では皆さん服脱ぎましょう」
まさか風呂場を作った結果、7人の女性と混浴をすることになったのだが? うん、なんで……。
あっという間に素っ裸にされた俺は、椅子に連行された。
「あの、皆さん? 何をするおつもりで」
「頭洗うやつってどれ押せばいいの……ってこれか。いい匂いねこれ」
クレニがボタンを押すと、手に泡が乗る。その泡を俺の頭にのせて、わしゃわしゃ洗う。
「ボディーソープはこっちのボタンですか。私は右側洗いますね」
「じゃあ私は左側を洗います! 」
「ん、右下」
「あわわ、わ、わわわわあしは左下でぇぇ!!! 」
上半身の右側をリーナ、左側をトメリル、下半部の右下をトルン、左下をトゥーンが、謎に密着しながら隅々まで洗ってくる。
「俺様たちするとこなくね? 」
「じゃあ失礼して、足元でも洗いましょうか〜マーリンは右足で」
「んじゃ俺様は左足だな」
洗う部分が殆ど残されてなかった二人、マーリンは右足を、レミナは左足を洗う。
今の状況を説明するとこう。
身体全てを7人が分担して洗っている。
お風呂だから仕方ないとはいえ、裸で。
おまけに皆美少女。
このいい匂いはシャンプーやボディーソープの匂いなのか、はたまたこいつらの匂いなのかもう訳がわからない。頭がクラクラして、考えがまとまらないし、何も考えられない。
短いようで長かった時間がようやく終わりを迎え、ようやく俺は湯船へと開放された。
熱さによってようやく意識が戻ってきた。
なるべく洗い場の方は見ないように、彫刻のドラゴンをぼけーと眺めていると、洗い終わった皆が次々と湯船に浸かってくる。
しまった、出遅れた!! こいつらが浸かる前に出ようとしてたのに。
自分で言うのもなんだが、あまりにお風呂が極上だったので、長湯してしまった。
「俺はもう出るから、皆さんごゆっくり……」
出ようとしたが、そう簡単に脱出できる訳もなく、さっきと同じ位置に陣取った皆さんが、身体をくっつけて浸かる。
右見ても左見ても前見ても後ろ全て包囲されてるような状況。
しばらく無言が続いたが、リーナが最初に声を発した。
「私たちのワガママに付き合って、こんな立派なお風呂を作って下さりありがとうございます。お身体を洗ったのは、レン様が作業をしてる最中に皆さんと決めた、ちょっとしたお返しだったんです。みんなでありがとうの気持ちを伝えるにはどうしたらいいか、悩んだ結果こうなりました」
草加、広間に全員集合してたのはただ単に楽しみで待ち構えていただけじゃなくて、俺のためにお返しを考えていてくれたからなのか。
そのわりには突き飛ばされた気がするけど、それを言うのはやぼである。
「皆が考えてお礼をしてくれたのか、ありがとう」
皆にお礼を言う。
「領民のために頑張ってくれている姿を見てて、ずっとお礼がしたいって思っていたのでこういう形で出来て良かったです。これからもこの領地をお願いしますね領主様♡ 」
「洗って一緒にくっついてお風呂に入るだけで、喜ぶのか疑問だったけど、そのデレデレな顔を見る限り、皆の知恵は間違ってない、良かった」
「恥ずかしいですけど、喜んでくれるならいつでもしますからぁぁ……!!! 」
「まさか一緒に住むことになって二日目で混浴する羽目になるとは思ってもなかったけど、あたしも楽しかったわよ。……トゥーンと同じでバカ恥ずかしいけど。レン君が望むなら二人っきりでも入ってあげるわ」
「あら〜クレニちゃん大胆〜! もちろんマーリンもお誘いがあれば歓迎するわよ♡ あくまでもレンちゃんからこないとだけどね♡ 」
「風呂入ったの久々すぎるし、入るのだりーけど、まぁ、レンが入るなら一緒に入ってやってもいいぜ? 」
「ちょっと後半組だけ抜け駆け狙ってる人多すぎませんか!? 私達先発ですよ!? 」
「言ったもん勝ちだろー!! 」
「なにをー!! 」
ばしゃばしゃとお湯の掛け合いが始まり、皆の中心にいた俺は顔からずぶ濡れになりながらも、皆の気が済むまで座っていたのであった。
厳密に言えば、お湯の掛け合い合戦に唯一参加しなかったトルンが俺にガッチリ捕まっていたからである。
「レン、独り占め出来て嬉しい。もうちょっとだけこうしていたい」
トルンからの要望によりそうせざるを得なかった、そんな所である。
ちなみにだが、1時間くらい浸かっていたので、全員のぼせて、広間で一日ぶっ倒れる羽目になった。
変な一日だったなぁとは思うけど、これはこれでありなのか?