「に、ニートルン殿!? 今一度お考え直しを! 」
「いや無理。辞める。ばいばい」
「わ、わたしも辞めさせていただきます……!! ご、ごめんない!! 」
「き、君も辞めるのか!? い、いや、そうか……君はニートルン殿に連れ添ってるからな」
「何故急にそのような事を……給料か!? 給料が不満なのか!? なら上げてやる! 上げてやるから今一度考え直してくれ!! ニートルン殿が居なくなれば、あの図書館は誰が管理をすればいいのだ!? 」
「知らない。そのくらい自分で考えたら」
「せ、せめて!! 何故辞めるのかだけでも教えてくれないか! 」
そこで国王のマサカコンナコトは、ニートルンの口から驚きの言葉を聞くことになる。
「レンの所に行く。ほんとは出ていく初日から一緒に着いていきたかったけど準備があったから数日かかった。そういうことだからばいばい」
「レ、レンのとこだと!? あんな無能のとこに……こほん。レンが向かった領地は、ここのような大図書館は疎か、本すらあるか分からないよな領地ですぞ!? 」
ニートルンは本の大精霊であり、いつも本と共にある。
そんなニートルンが本も無いような荒地に、あの無能のレンが居るという理由だけで向かうとは……。
「やっぱり」
「考え直してくれたか!? 」
期待に満ちた目で立ち上がり、ニートルンを見やる。
「やっぱりあなたはレンの事を何も分かってない。もう話すことも無いし。ばいばい」
「お、お世話になりました!! それでは失礼します!! 」
「ま、待ってくれ……」
国王の伸ばした手は届かず、パタンと閉まるドアを呆然と見つめるだけだった。
「な、何故だ? あの無能の何をわかってないと言うのだ? あれに着いていく? 図書館の大精霊が、世界最高級の図書館を捨ててまで、あの無能が居るという理由だけで、ヘレクス領に移るだと? 」
分からない、何もかも分からない。そもそも後釜をどうすればいいのだ。そこらのメイドが管理できるような場所じゃあない。
「あぁ! 何故私がここまで悩まなければ行けないのだ!! 」
ガシガシと頭を掻きむしっていると、一人の男が入ってきた。
入ってきたその男を見て、国王は閃く。
「おお! リク! ちょうど良いところに来てくれた! 実はリクに図書館の管理を任せたいのだ」
「え? なんでまた図書館を? あそこは大精霊が管理をしていたはずだろ? まさか愛想尽かされて逃げられたとかないよね? 」
「そ、そのまさかだ」
「はぁぁぁ!? 冗談のつもりで言ったんだけど!? 」
「なんでもレンに着いていくとか言いおって」
「ますますなんで!? 無能に着いていく大精霊なんて聞いたことないよ……あぁもうわかった! めんどくさいけど管理するよ! 」
「本当か! 助かるよ」
「これでなんとか大精霊の抜け穴は塞がったな。全くとんだ手間がかかったわ。今日はもう疲れた」
中々に仕事が手付かずになった国王は、いつもより早めに仕事を切り上げ横になった。
「リクのお陰でなんとかなりそうだし、明日は今日みたいな事にはならずに済みそうだ……」
これから王国の重要人物達が次々とレンの後を追って、王国を後にすることを国王はまだ知らないーーー。
「いや無理。辞める。ばいばい」
「わ、わたしも辞めさせていただきます……!! ご、ごめんない!! 」
「き、君も辞めるのか!? い、いや、そうか……君はニートルン殿に連れ添ってるからな」
「何故急にそのような事を……給料か!? 給料が不満なのか!? なら上げてやる! 上げてやるから今一度考え直してくれ!! ニートルン殿が居なくなれば、あの図書館は誰が管理をすればいいのだ!? 」
「知らない。そのくらい自分で考えたら」
「せ、せめて!! 何故辞めるのかだけでも教えてくれないか! 」
そこで国王のマサカコンナコトは、ニートルンの口から驚きの言葉を聞くことになる。
「レンの所に行く。ほんとは出ていく初日から一緒に着いていきたかったけど準備があったから数日かかった。そういうことだからばいばい」
「レ、レンのとこだと!? あんな無能のとこに……こほん。レンが向かった領地は、ここのような大図書館は疎か、本すらあるか分からないよな領地ですぞ!? 」
ニートルンは本の大精霊であり、いつも本と共にある。
そんなニートルンが本も無いような荒地に、あの無能のレンが居るという理由だけで向かうとは……。
「やっぱり」
「考え直してくれたか!? 」
期待に満ちた目で立ち上がり、ニートルンを見やる。
「やっぱりあなたはレンの事を何も分かってない。もう話すことも無いし。ばいばい」
「お、お世話になりました!! それでは失礼します!! 」
「ま、待ってくれ……」
国王の伸ばした手は届かず、パタンと閉まるドアを呆然と見つめるだけだった。
「な、何故だ? あの無能の何をわかってないと言うのだ? あれに着いていく? 図書館の大精霊が、世界最高級の図書館を捨ててまで、あの無能が居るという理由だけで、ヘレクス領に移るだと? 」
分からない、何もかも分からない。そもそも後釜をどうすればいいのだ。そこらのメイドが管理できるような場所じゃあない。
「あぁ! 何故私がここまで悩まなければ行けないのだ!! 」
ガシガシと頭を掻きむしっていると、一人の男が入ってきた。
入ってきたその男を見て、国王は閃く。
「おお! リク! ちょうど良いところに来てくれた! 実はリクに図書館の管理を任せたいのだ」
「え? なんでまた図書館を? あそこは大精霊が管理をしていたはずだろ? まさか愛想尽かされて逃げられたとかないよね? 」
「そ、そのまさかだ」
「はぁぁぁ!? 冗談のつもりで言ったんだけど!? 」
「なんでもレンに着いていくとか言いおって」
「ますますなんで!? 無能に着いていく大精霊なんて聞いたことないよ……あぁもうわかった! めんどくさいけど管理するよ! 」
「本当か! 助かるよ」
「これでなんとか大精霊の抜け穴は塞がったな。全くとんだ手間がかかったわ。今日はもう疲れた」
中々に仕事が手付かずになった国王は、いつもより早めに仕事を切り上げ横になった。
「リクのお陰でなんとかなりそうだし、明日は今日みたいな事にはならずに済みそうだ……」
これから王国の重要人物達が次々とレンの後を追って、王国を後にすることを国王はまだ知らないーーー。