その夜、宿は静まり返っていた。昨夜のグループは、既に朝、帰途についていた。他にも客はいたのかもしれないが姿を見ることはなかった。ダイビングの疲れもあり三線を弾く気にもなれなかった。リビングに置いてあった無料の花酒を睡眠薬代わりにして、僕は早々に眠りについた。