四人でベンチに座って、屋台で買った食べ物を順番に食べていた。
俺は、屋台で買ったばかりのかき氷を一口食べる。
「湊斗、一口、交換しようぜ」
「ああ」
咲斗が俺のかき氷をすくって食べる。
「ソーダ、美味いな」
「俺も一口な」
「もちろんだ」
今度は、俺が咲斗のかき氷をすくって食べた。
口の中に、レモンの味が広がる。
「レモンも美味しい」
「だろ!もう一口くれ!」
「ああ」
もう一口、俺のかき氷を食べた咲斗は、満面の笑みを浮かべる。
「湊斗、咲斗」
理斗が話し始める。
「ありがとう。二人が居なかったら、俺、来斗と仲直りも出来なかったかもしれない」
「ありがとう」
来斗が俺達に頭を下げる。
「どういたしまして」
「本当に良かったよ。二人は、どうやって、仲直りしたんだ?」
「来斗が待ち合わせ場所に来てたんだ。そこに俺が来たんだけど、来斗がクラスの女子に誘われてたから、救出して、その後、全部、話した」
「まさか、文化祭で使う衣装をクラスの女子と作ってたなんてな」
そう、理斗は、クラスで文化祭の実行委員になっていたが、密かに衣装係も頼まれていたらしい。
サプライズで、クラス全員、一人ずつに衣装を作るのをクラスの学級委員長が計画していたが、一人じゃ、間に合わないと思い、理斗と二人で作っていたそうだ。
俺は、その話を作戦会議で、咲斗から聞いた。
「衣装は、当日まで、秘密だったんだ」
「せめて、文化祭の用意だからとかあっただろ」
「話さなかった俺も悪かったけど、お前が俺が思ってたより、寂しがりだったのと妬いてたんだよ。俺が来斗から離れるか」
「うるせえよ。それくらい、不安だったんだ」
本当は、二人だけで、待ち合わせさせて、仲直りしてもらおうとしてたんだけど、これで良かったかな。
「もう、終わった事だろ?早く、食べないと花火、始まって、射的とか周れなくなるぞ」
「俺、金魚すくい、行きたいから、早く、食べる!」
「ちょっと、待て。そんなに一気に食べたら、頭、冷えるぞ」
理斗の言う事を聞かず、一気にかき氷をかき込んで食べた来斗は、頭を抑える。
「うっ、頭、痛い」
「ほらな。たこ焼き、やるから、食べろ」
「うん」
来斗は、理斗にたこ焼きを食べさせてもらう。
「ほいしい」
「冷たいの吹っ飛んだか?」
「もう、一個、欲しい」
「しょうがないな。ほら」
また、一口でたこ焼きを頬張る来斗。
「ほいしい」
「来斗、さっきから、一緒の事しか言ってないじゃないか」
来斗は、理斗に甘えまくりだ。
「理斗、もう、一個、ちょうだい」
「ああ。いくらでも、食べさせてやるよ」
二人の様子を見ていた咲斗が言った。
「湊斗、俺も食べたい」
「たこ焼き、あるのか?」
「違う。湊斗のわたがし」
「ああ」
咲斗が来斗と焼きそば、買っているうちに買ってたのに、見てたのかよ。
俺は、わたがしに付いている袋を開けて、咲斗に差し出すと、咲斗が一口、食べる。
「甘いな。湊斗も食べよ」
咲斗も甘えモードになったな。
「ああ」
口の中で、甘さがふわっと広がって溶けた。
「美味いな」
咲斗が一口、頬張り、口元にわたがしが付く。
俺は、気づかない振りをして唇を重ねる。
「ん」
「ご馳走様。甘くて、美味しかった」
そこで、ハッとなる咲斗は、赤くなる。
「っつ、かっこよすぎるんだよ!バカ湊斗!」
「そりゃ、どうも」
屋台で、買った食べ物を食べ終わると花火が始まるまで、射的や金魚すくいに行く事になった。
最初に射的に来た。理斗が挑戦する。
「来斗、どれが欲しい?」
「取ってくれるの!?」
「ああ。好きなやつ、選べ」
「じゃあ、あれ、取って!」
来斗が指差したのは、遊園地のペアチケットだった。
もう一度、二人で行きたいんだろう。
「ああ。任せろ」
「理斗、頑張れ!」
「ありがとな」
理斗は、狙いを定めて、玉を打った。
玉は、チケットの板に当たって、板を倒した。
「よし」
「やった!」
「後、取ってほしいの、どれ?」
玉は、二発、残っていたが二発とも来斗が欲しい景品をしっかり、落として、終わった。
「理斗、ありがとう!」
来斗は、満面の笑みで理斗と手を繋いでいる。
「遊園地、二人で行こうな」
「ああ!」
次は、くじ引きにやってきた。
「俺、これ、やる」
咲斗が引くみたいだ。
景品を見て、咲斗が狙いを決める。
「俺は、あれを引く」
ゲームのソフトを狙うらしい。
俺も景品をひと通りみて、考える。
「俺も引こうかな」
「湊斗」
「咲斗、俺がゲームソフト出たら、やるよ」
「よし!一緒に引こうぜ!」
「ああ」
俺と咲斗は、一枚ずつ、くじを引いた。
「せーので、開けよう」
「ああ」
「せーの」
「あっ」
結果は、俺がゲームソフトで咲斗が映画のチケットだった。
「ほら、咲斗、ゲームソフトだぞ」
「俺、映画のチケットだ」
「その映画、俺、見たかったから、今度、一緒に観に行こうぜ」
「もちろんだ。って、もしかして、湊斗、このチケット、狙ってたのか?!」
「ああ。咲斗が出してくれて、嬉しいよ」
「なら、良かった」
「二人共、そろそろ、花火が始まるから、上に戻ろう」
「そうだな」
「花火、見るぞ!」
そして、俺達は、屋台を離れて、階段を上り、花火が見える場所に移動する。
俺は、屋台で買ったばかりのかき氷を一口食べる。
「湊斗、一口、交換しようぜ」
「ああ」
咲斗が俺のかき氷をすくって食べる。
「ソーダ、美味いな」
「俺も一口な」
「もちろんだ」
今度は、俺が咲斗のかき氷をすくって食べた。
口の中に、レモンの味が広がる。
「レモンも美味しい」
「だろ!もう一口くれ!」
「ああ」
もう一口、俺のかき氷を食べた咲斗は、満面の笑みを浮かべる。
「湊斗、咲斗」
理斗が話し始める。
「ありがとう。二人が居なかったら、俺、来斗と仲直りも出来なかったかもしれない」
「ありがとう」
来斗が俺達に頭を下げる。
「どういたしまして」
「本当に良かったよ。二人は、どうやって、仲直りしたんだ?」
「来斗が待ち合わせ場所に来てたんだ。そこに俺が来たんだけど、来斗がクラスの女子に誘われてたから、救出して、その後、全部、話した」
「まさか、文化祭で使う衣装をクラスの女子と作ってたなんてな」
そう、理斗は、クラスで文化祭の実行委員になっていたが、密かに衣装係も頼まれていたらしい。
サプライズで、クラス全員、一人ずつに衣装を作るのをクラスの学級委員長が計画していたが、一人じゃ、間に合わないと思い、理斗と二人で作っていたそうだ。
俺は、その話を作戦会議で、咲斗から聞いた。
「衣装は、当日まで、秘密だったんだ」
「せめて、文化祭の用意だからとかあっただろ」
「話さなかった俺も悪かったけど、お前が俺が思ってたより、寂しがりだったのと妬いてたんだよ。俺が来斗から離れるか」
「うるせえよ。それくらい、不安だったんだ」
本当は、二人だけで、待ち合わせさせて、仲直りしてもらおうとしてたんだけど、これで良かったかな。
「もう、終わった事だろ?早く、食べないと花火、始まって、射的とか周れなくなるぞ」
「俺、金魚すくい、行きたいから、早く、食べる!」
「ちょっと、待て。そんなに一気に食べたら、頭、冷えるぞ」
理斗の言う事を聞かず、一気にかき氷をかき込んで食べた来斗は、頭を抑える。
「うっ、頭、痛い」
「ほらな。たこ焼き、やるから、食べろ」
「うん」
来斗は、理斗にたこ焼きを食べさせてもらう。
「ほいしい」
「冷たいの吹っ飛んだか?」
「もう、一個、欲しい」
「しょうがないな。ほら」
また、一口でたこ焼きを頬張る来斗。
「ほいしい」
「来斗、さっきから、一緒の事しか言ってないじゃないか」
来斗は、理斗に甘えまくりだ。
「理斗、もう、一個、ちょうだい」
「ああ。いくらでも、食べさせてやるよ」
二人の様子を見ていた咲斗が言った。
「湊斗、俺も食べたい」
「たこ焼き、あるのか?」
「違う。湊斗のわたがし」
「ああ」
咲斗が来斗と焼きそば、買っているうちに買ってたのに、見てたのかよ。
俺は、わたがしに付いている袋を開けて、咲斗に差し出すと、咲斗が一口、食べる。
「甘いな。湊斗も食べよ」
咲斗も甘えモードになったな。
「ああ」
口の中で、甘さがふわっと広がって溶けた。
「美味いな」
咲斗が一口、頬張り、口元にわたがしが付く。
俺は、気づかない振りをして唇を重ねる。
「ん」
「ご馳走様。甘くて、美味しかった」
そこで、ハッとなる咲斗は、赤くなる。
「っつ、かっこよすぎるんだよ!バカ湊斗!」
「そりゃ、どうも」
屋台で、買った食べ物を食べ終わると花火が始まるまで、射的や金魚すくいに行く事になった。
最初に射的に来た。理斗が挑戦する。
「来斗、どれが欲しい?」
「取ってくれるの!?」
「ああ。好きなやつ、選べ」
「じゃあ、あれ、取って!」
来斗が指差したのは、遊園地のペアチケットだった。
もう一度、二人で行きたいんだろう。
「ああ。任せろ」
「理斗、頑張れ!」
「ありがとな」
理斗は、狙いを定めて、玉を打った。
玉は、チケットの板に当たって、板を倒した。
「よし」
「やった!」
「後、取ってほしいの、どれ?」
玉は、二発、残っていたが二発とも来斗が欲しい景品をしっかり、落として、終わった。
「理斗、ありがとう!」
来斗は、満面の笑みで理斗と手を繋いでいる。
「遊園地、二人で行こうな」
「ああ!」
次は、くじ引きにやってきた。
「俺、これ、やる」
咲斗が引くみたいだ。
景品を見て、咲斗が狙いを決める。
「俺は、あれを引く」
ゲームのソフトを狙うらしい。
俺も景品をひと通りみて、考える。
「俺も引こうかな」
「湊斗」
「咲斗、俺がゲームソフト出たら、やるよ」
「よし!一緒に引こうぜ!」
「ああ」
俺と咲斗は、一枚ずつ、くじを引いた。
「せーので、開けよう」
「ああ」
「せーの」
「あっ」
結果は、俺がゲームソフトで咲斗が映画のチケットだった。
「ほら、咲斗、ゲームソフトだぞ」
「俺、映画のチケットだ」
「その映画、俺、見たかったから、今度、一緒に観に行こうぜ」
「もちろんだ。って、もしかして、湊斗、このチケット、狙ってたのか?!」
「ああ。咲斗が出してくれて、嬉しいよ」
「なら、良かった」
「二人共、そろそろ、花火が始まるから、上に戻ろう」
「そうだな」
「花火、見るぞ!」
そして、俺達は、屋台を離れて、階段を上り、花火が見える場所に移動する。