ここは神々が住む天界と呼ばれる場所
そこには白い翼を持ち、長い髪をなびかせながら空を飛ぶ神々たちがいた

その中の一人、神の頂点に立つ者がいた
神に性別はない、だがこの神は女神と呼ばれ
神を産んだ貢献者として、崇められていた

その神こそ、彼女に呪いをかけた女神であった
女神はこの天界で時を過ごしながら、人間達の行いを見ていた

笑い合っている人もいれば、悲しみに暮れ
残酷な最後を迎えた人 様々な人がいた
退屈しのぎに見ていたのだ
そんな中で、小さな赤子が目に入った

赤子からは、僅かに小さな光を放っていた
この光は、神にふさわしい素質を持ったものにしか与えられない

その光が、赤子に与えられていることは
我が子のように嬉しく感じながら、女神は思った

人間とは違う祝福をあげようと
そう、神と人間の価値観は違う
人間は祝い事がある際は、祝福の言葉、献上品を与えるだろう

けれど神にとっては、その赤子を異端の姿に変えることが祝福
その異端の姿こそが、神に愛されし存在という証になるから

異端の姿を変えてもなお、赤子を愛することがあるようにと込められた呪いのような祝福

それをどう認識するのかは、人それぞれ
だから、真実は言わず偽りの言葉で赤子には伝えよう

真実を伝えても考えは変わらずに、真っ直ぐ生きて成し遂げた彼らは
いつか神よりも
崇め祭られる栄光を手にするだろう

さぁ、あなたはこの呪いと呼べる祝福を受け入れる覚悟はできていますか?