陽向くんの部屋は、陽向くん家の玄関のちょうど真逆裏側のところにある。庭におじゃまして部屋の前に着くと、カーテンが開いていたから、中を覗いた。
ちらっと中を覗いてみると、明かりがついていた。
――あっ、いた。
ベットでごろごろしながらスマホ見てる陽向くんを発見。来てみたけれど、どうしようかな。話しかける? とりあえず、窓をこんこん叩いてみた。
気が付かないのかな? 全然こっちを見なくて、気にしてない様子。
二度目のこんこんチャレンジ。
さっきよりも強く叩いてみた。強く叩きすぎてちょっと手が痛い。
あっ、陽向くんが立った。
陽向くんはこっちを見たけれど、僕は暗いところにいるから僕のこと気がついていなさそう?
どうしようか迷った末に出した答えは……とりあえずしゃがんで隠れた。
こっちに来るよね?
羊毛フェルトのスズメを持つ手を上にあげて、陽向くんにはスズメだけが見えるようにした。
窓を開ける音がした。目の前の白い壁しか見えないけれど、陽向くんが開けたのだろう。「スズメ?」と、独り言を呟く陽向くん。
「うわっ、ビックリした。叶人、何してるの?」
陽向くんに声を掛けられたから、僕は上を向いた。
「陽向くん、さっきは秘密事をしてごめんね」
謝ると、心が浄化されたみたいになってきて、自分の目が潤ってくる。
「いや、それよりも……とりあえず中に入りな?」
陽向くんが両手を出してきたから、僕はスズメをズボンのポッケの中にしまい、陽向くんの手を両手でギュッと握る。そして窓に登り、部屋の中に入った。
ちらっと中を覗いてみると、明かりがついていた。
――あっ、いた。
ベットでごろごろしながらスマホ見てる陽向くんを発見。来てみたけれど、どうしようかな。話しかける? とりあえず、窓をこんこん叩いてみた。
気が付かないのかな? 全然こっちを見なくて、気にしてない様子。
二度目のこんこんチャレンジ。
さっきよりも強く叩いてみた。強く叩きすぎてちょっと手が痛い。
あっ、陽向くんが立った。
陽向くんはこっちを見たけれど、僕は暗いところにいるから僕のこと気がついていなさそう?
どうしようか迷った末に出した答えは……とりあえずしゃがんで隠れた。
こっちに来るよね?
羊毛フェルトのスズメを持つ手を上にあげて、陽向くんにはスズメだけが見えるようにした。
窓を開ける音がした。目の前の白い壁しか見えないけれど、陽向くんが開けたのだろう。「スズメ?」と、独り言を呟く陽向くん。
「うわっ、ビックリした。叶人、何してるの?」
陽向くんに声を掛けられたから、僕は上を向いた。
「陽向くん、さっきは秘密事をしてごめんね」
謝ると、心が浄化されたみたいになってきて、自分の目が潤ってくる。
「いや、それよりも……とりあえず中に入りな?」
陽向くんが両手を出してきたから、僕はスズメをズボンのポッケの中にしまい、陽向くんの手を両手でギュッと握る。そして窓に登り、部屋の中に入った。