どうしよう。陽向くんは、一度も僕の前で泣いたことはなかった。困った――。とりあえずポケットティッシュを袋ごと陽向くんに渡した。陽向くんは僕が渡したティッシュで涙をふいた。
「陽向くん、大丈夫?」
「いや、寝ぼけた叶人から恋人になってもいいって話は聞いていたけれど、直接完全に意識がある叶人から言われると、やばい」
「えっ? やばい? 寝ぼけた僕から聞いてた? 恋人についての気持ちを陽向くんに伝えるのは、初めてのはず」
僕の頭の中は、てんやわんやしている。
てんやわんやしている間に陽向くんの涙は止まってきて、落ち着いてきたようだ。
「叶人、とりあえずソフトクリーム食べに一階の売店に行こ?」
「う、うん」
頭の中がてんやわんやしたまま、羊毛フェルトの僕たちをバッグに入れて、席から立つ。その時に陽向くんは僕の手をぎゅっと握ってくれた。僕はもうその手を離したくはない。ぎゅっと握り返して、離れないようにしながらレストランを出た。だけど、陽向くんは手を緩めてきた。
「叶人、俺も手をずっと繋いでいたいけれど、階段は他の客も通るから一列だよ」
「わっ! そっか!」
僕は慌てて手を離した。
「ぬい活の午後の部で手を繋ご?」
「うん!」
「陽向くん、大丈夫?」
「いや、寝ぼけた叶人から恋人になってもいいって話は聞いていたけれど、直接完全に意識がある叶人から言われると、やばい」
「えっ? やばい? 寝ぼけた僕から聞いてた? 恋人についての気持ちを陽向くんに伝えるのは、初めてのはず」
僕の頭の中は、てんやわんやしている。
てんやわんやしている間に陽向くんの涙は止まってきて、落ち着いてきたようだ。
「叶人、とりあえずソフトクリーム食べに一階の売店に行こ?」
「う、うん」
頭の中がてんやわんやしたまま、羊毛フェルトの僕たちをバッグに入れて、席から立つ。その時に陽向くんは僕の手をぎゅっと握ってくれた。僕はもうその手を離したくはない。ぎゅっと握り返して、離れないようにしながらレストランを出た。だけど、陽向くんは手を緩めてきた。
「叶人、俺も手をずっと繋いでいたいけれど、階段は他の客も通るから一列だよ」
「わっ! そっか!」
僕は慌てて手を離した。
「ぬい活の午後の部で手を繋ご?」
「うん!」