着替え終わった僕はリビングに向かう。リビングには母さんが用意してくれた朝ご飯と、手書きのメモが添えられている。
『今日のご飯は豚丼だよ。暑いから、スタミナつけて、熱中症にならないようにね!』
僕は母さんの書いたメモを見て、くすっと笑った。
「朝から豚丼は重たいなぁ……」
僕は母さんからもらったメモに、ボールペンで豚のイラストを描いた。それが僕と母さんの日課だ。
会話らしい会話はないけれど、『ありがとう』と言葉で伝える代わりに、メモに残しておく。そんな日常が僕は好きだ。
豚丼を食べ終えた僕は出かける準備をする。お気に入りのトートバッグに、本と水の入ったペットボトルを入れる。熱中症にならないように。
トートバッグを肩にかけ、靴を履く。玄関の扉を開けるとそこは灼熱地獄かと思うくらい、暑かった。
「あっちぃ……」
雲は浮かんでいるけれど太陽の光を遮断しない、全く役に立っていない白い雲。太陽の熱を、アスファルトの地面が照り返してくる。上と下からの、高温ダブルパンチ。熱中症にならないように気を付けないとな。
僕は暑さに耐えながら歩いた。目的地は家の近くの河原だ。最近のマイブームは、河原に腰掛けながら本を読むこと。川には電車が通る橋が架かっているのだけど、その橋の下はちょうどいい日陰となっている。河原にある数少ない日陰といってもいい。僕はその場所がお気に入りだ。
川のせせらぎと時折通る電車の音を聞きながら、読書に没頭する。時の流れを忘れられる。穏やかな時間だ。今日もいつもと変わらない穏やかな時間が過ごせる。そう思うと、『学校に行けない』という現実を忘れることができた。
『今日のご飯は豚丼だよ。暑いから、スタミナつけて、熱中症にならないようにね!』
僕は母さんの書いたメモを見て、くすっと笑った。
「朝から豚丼は重たいなぁ……」
僕は母さんからもらったメモに、ボールペンで豚のイラストを描いた。それが僕と母さんの日課だ。
会話らしい会話はないけれど、『ありがとう』と言葉で伝える代わりに、メモに残しておく。そんな日常が僕は好きだ。
豚丼を食べ終えた僕は出かける準備をする。お気に入りのトートバッグに、本と水の入ったペットボトルを入れる。熱中症にならないように。
トートバッグを肩にかけ、靴を履く。玄関の扉を開けるとそこは灼熱地獄かと思うくらい、暑かった。
「あっちぃ……」
雲は浮かんでいるけれど太陽の光を遮断しない、全く役に立っていない白い雲。太陽の熱を、アスファルトの地面が照り返してくる。上と下からの、高温ダブルパンチ。熱中症にならないように気を付けないとな。
僕は暑さに耐えながら歩いた。目的地は家の近くの河原だ。最近のマイブームは、河原に腰掛けながら本を読むこと。川には電車が通る橋が架かっているのだけど、その橋の下はちょうどいい日陰となっている。河原にある数少ない日陰といってもいい。僕はその場所がお気に入りだ。
川のせせらぎと時折通る電車の音を聞きながら、読書に没頭する。時の流れを忘れられる。穏やかな時間だ。今日もいつもと変わらない穏やかな時間が過ごせる。そう思うと、『学校に行けない』という現実を忘れることができた。