それは、本当に突然のことだった。
夏休み最終日前日、朝ご飯を食べ終わってすぐ全員広場に呼び出された。
みんなの目線の先には悠。
「何かあったの?」
「さぁ、、、」
「もしかして今日、授業ないんじゃね?」
「それなら良いな〜」
口々に話す生徒達。
「本日、丸一日使って『宝探し』をしてもらう」
悠のひと声で、シーンと静まり返る。
「今、俺が持っている玉と同じやつを数個、敷地内に隠した。制限時間内に身付けられた者には昼と夜のおかずを倍にする!」
悠の手には青色の少し小さな玉。
その言葉を聞いた生徒達は歓声の声を上げた。
「やったー!!」
「絶対に見付けてやる!」
「一緒に探そ〜」
「良いよ〜!」
「制限時間は昼食の鐘が鳴るまで、始め!!」
バッと一斉に散らばった。
「何処だろ、、、」
歩きながら草木を分けて探しているが、一向に見付からない。
「八千代ー!」
「小梅!どしたの?」
紫色の髪が特徴の下級生の小梅が走って来る。
「見付けた?」
「見付かんない」
「でしょうね」
「え、酷い」
毒舌の小梅。
ふふんとドヤ顔。
「おーい!二人共ー!」
後ろから現れたのは黒髪に金色の目が特徴の美香。彼女は私と同じ上級生。
美香は手を振りながら歩いて来る。
「早速、洞窟にあったのを誠一が見付けたみたーい!」
「マジで!?」
「早すぎでしょ!!」
誠一、見付けるの早すぎるよ、、、。
その後、数時間探しても見付からないので半ば諦めかけていた。
太陽は高く昇っている。
少し前に合流した蓬も加えて上から探していると、一本の木に括り付けられた玉を見付けた。
「見付けた!」
「八千代には渡さないからね!」
「何で小梅は私をライバル視してくるの!?」
「二人共、怪我しないようにねー」
枝に足を掛け、少し下にある玉を取ろうと手を伸ばすが、届かない。
「ちょ、邪魔よ!」
諦めきれないので小梅の進行を阻止する。
はっきり言って、カオス。
小梅と喧嘩していたら鐘が鳴って強制終了された。
結局、玉は美香が取った。
そしていよいよお昼ご飯。
「、、、これは、、、?」
目の前のお皿には二匹の焼き魚。周りを見渡すとみんな同じく二倍になっている。
「ああ、始めは玉を持って来た人だけにしようと思ったんだが、思ったより魚が釣れてな。そういうことだ」
「先生好きー!」
下級生の一人が悠先生に飛びつく。
え、てことは夕食も?
「夕食はあまり山菜が摂れなかったんだ。だから天ぷらの二倍は持ってきた人だけになるがな」
「あー、疲れた〜!」
「美味しかったね〜!」
「うん。明日は帰らないと、、、帰りたくない」
湯船に浸かりながら苺花に愚痴を零す。
「そんなに嫌なところなの?外って」
「ううん。めっちゃキラキラ輝いている場所なんだけど、、、みんなと離れたくない!」
「また長休みに帰ってきてよ」
「、、、うん。分かった」
夏休み最終日前日、朝ご飯を食べ終わってすぐ全員広場に呼び出された。
みんなの目線の先には悠。
「何かあったの?」
「さぁ、、、」
「もしかして今日、授業ないんじゃね?」
「それなら良いな〜」
口々に話す生徒達。
「本日、丸一日使って『宝探し』をしてもらう」
悠のひと声で、シーンと静まり返る。
「今、俺が持っている玉と同じやつを数個、敷地内に隠した。制限時間内に身付けられた者には昼と夜のおかずを倍にする!」
悠の手には青色の少し小さな玉。
その言葉を聞いた生徒達は歓声の声を上げた。
「やったー!!」
「絶対に見付けてやる!」
「一緒に探そ〜」
「良いよ〜!」
「制限時間は昼食の鐘が鳴るまで、始め!!」
バッと一斉に散らばった。
「何処だろ、、、」
歩きながら草木を分けて探しているが、一向に見付からない。
「八千代ー!」
「小梅!どしたの?」
紫色の髪が特徴の下級生の小梅が走って来る。
「見付けた?」
「見付かんない」
「でしょうね」
「え、酷い」
毒舌の小梅。
ふふんとドヤ顔。
「おーい!二人共ー!」
後ろから現れたのは黒髪に金色の目が特徴の美香。彼女は私と同じ上級生。
美香は手を振りながら歩いて来る。
「早速、洞窟にあったのを誠一が見付けたみたーい!」
「マジで!?」
「早すぎでしょ!!」
誠一、見付けるの早すぎるよ、、、。
その後、数時間探しても見付からないので半ば諦めかけていた。
太陽は高く昇っている。
少し前に合流した蓬も加えて上から探していると、一本の木に括り付けられた玉を見付けた。
「見付けた!」
「八千代には渡さないからね!」
「何で小梅は私をライバル視してくるの!?」
「二人共、怪我しないようにねー」
枝に足を掛け、少し下にある玉を取ろうと手を伸ばすが、届かない。
「ちょ、邪魔よ!」
諦めきれないので小梅の進行を阻止する。
はっきり言って、カオス。
小梅と喧嘩していたら鐘が鳴って強制終了された。
結局、玉は美香が取った。
そしていよいよお昼ご飯。
「、、、これは、、、?」
目の前のお皿には二匹の焼き魚。周りを見渡すとみんな同じく二倍になっている。
「ああ、始めは玉を持って来た人だけにしようと思ったんだが、思ったより魚が釣れてな。そういうことだ」
「先生好きー!」
下級生の一人が悠先生に飛びつく。
え、てことは夕食も?
「夕食はあまり山菜が摂れなかったんだ。だから天ぷらの二倍は持ってきた人だけになるがな」
「あー、疲れた〜!」
「美味しかったね〜!」
「うん。明日は帰らないと、、、帰りたくない」
湯船に浸かりながら苺花に愚痴を零す。
「そんなに嫌なところなの?外って」
「ううん。めっちゃキラキラ輝いている場所なんだけど、、、みんなと離れたくない!」
「また長休みに帰ってきてよ」
「、、、うん。分かった」