その時だった。
外から、家来の一人が入って来た。
「王。ぜひ、お耳に入れたき事がございます。」
「なんだ?」
「もしかしたら、王に世継ぎが誕生するやも、しれません。」
信寧王は顔を上げ、側にいた忠仁と、顔を見合わせた。
「話してみなさい。」
忠仁が、家来に伝えた。
「はい。我が国の外れに、通称子沢山村と言う場所があるのです。」
「子沢山村?」
信寧王は、顔をしかめた。
「あまりに子が生まれるので、そういうふうに、呼ばれているのだとか。噂が本当か確かめてみると、どこの家も、3人~5人の子供がおります。更に村ができてからは、子供を産まずに死んだ女性は、いないとの事です。」
信寧王の顔に、笑みがこぼれた。
だが直ぐに、難しい顔に戻ってしまった。
「だが、子供を生む為に、これ以上妃を迎えるなど……」
「何を仰せですか。」
忠仁が、王の前に歩みを進めた。
外から、家来の一人が入って来た。
「王。ぜひ、お耳に入れたき事がございます。」
「なんだ?」
「もしかしたら、王に世継ぎが誕生するやも、しれません。」
信寧王は顔を上げ、側にいた忠仁と、顔を見合わせた。
「話してみなさい。」
忠仁が、家来に伝えた。
「はい。我が国の外れに、通称子沢山村と言う場所があるのです。」
「子沢山村?」
信寧王は、顔をしかめた。
「あまりに子が生まれるので、そういうふうに、呼ばれているのだとか。噂が本当か確かめてみると、どこの家も、3人~5人の子供がおります。更に村ができてからは、子供を産まずに死んだ女性は、いないとの事です。」
信寧王の顔に、笑みがこぼれた。
だが直ぐに、難しい顔に戻ってしまった。
「だが、子供を生む為に、これ以上妃を迎えるなど……」
「何を仰せですか。」
忠仁が、王の前に歩みを進めた。