その言葉に、僕の心臓がドキッと跳ねる。


「い…“いっしょに”っていうのは、どういう――」

「…あっ、そうだ。わたしが目覚めたってこと、早く知らせたほうがいいよね?」


言葉の真意が気になってどぎまぎする僕のことなんてお構いなしに、マイペースな清夏さん。


「え〜っと…、こういうときってナースコールとかで…」

「ナースコールならここにあります」


そのとき、同時にナースコールに伸ばした手が重なり合う。

はっとしてお互いの視線がぶつかる。


清夏さんの瞳の中には、顔を赤くして清夏さんを見つめる僕が映っている。

僕の瞳には、同じようにぽっと頬を染める清夏さんの顔が。



不思議な夏の出会いは、再びここからなにかが始まろうとしている――。



Fin.