と――マイボトルだろうか、コタロウさんはベージュ色の水筒のフタを開けて飲んだ。
「今で1時間くらいだけど、どこまで読めた?」
「ちょうど半分くらいです」
「わたしも同じ。ただの読書垢さん、たぶんこっち読んだらびっくりするよ。前半から驚きの連続で」
「こっちだって、相当すごいですよ。だから、水飲むのもついつい忘れちゃって」
「へ〜。それは楽しみ」
「僕もです」
僕たちは顔を見合わせて笑った。
ヒロイン目線で描かれた、コタロウさんが読んでいる『白の書』。
おそらく、なぜ約束の場所にこなかったのかということが明かされるのだろうか。
それからまた没頭して読み進め――。
ついに最終章に差し掛かった。
――すると。
「…やばっ」
息をついたタイミングで右隣から声が聞こえた。
「今で1時間くらいだけど、どこまで読めた?」
「ちょうど半分くらいです」
「わたしも同じ。ただの読書垢さん、たぶんこっち読んだらびっくりするよ。前半から驚きの連続で」
「こっちだって、相当すごいですよ。だから、水飲むのもついつい忘れちゃって」
「へ〜。それは楽しみ」
「僕もです」
僕たちは顔を見合わせて笑った。
ヒロイン目線で描かれた、コタロウさんが読んでいる『白の書』。
おそらく、なぜ約束の場所にこなかったのかということが明かされるのだろうか。
それからまた没頭して読み進め――。
ついに最終章に差し掛かった。
――すると。
「…やばっ」
息をついたタイミングで右隣から声が聞こえた。