SNSを開いたままのスマホを女の人に向ける。
「コ…、“コタロウ”…さん?」
僕の問いに、女の人は気まずそうにゆっくりとうなずく。
「“ただの読書垢”…さん?」
返ってきた問いに、僕もゆっくりとうなずく。
と同時に、僕たち2人から笑いが込み上げてくる。
「…えっ、ウソでしょ!?まさか、ただの読書垢さんがこんな近くに…、しかも偶然会うだなんて…!」
「僕もびっくりですっ…。だって、コタロウさんって…てっきり男の人なのかと」
「ああ、“コタロウ”はウチで飼ってる柴犬の名前」
ニッと白い歯を見せ笑うコタロウさん。
…こんな偶然あるだろうか。
今日会ったばかりの女の人が、同じ那須川先生のファンで前々からSNS上でフォローし合っていたコタロウさんだったなんて。
どこか遠いところにいると思っていたコタロウさんが、ブロック5つ離れた横に座っている。
「コ…、“コタロウ”…さん?」
僕の問いに、女の人は気まずそうにゆっくりとうなずく。
「“ただの読書垢”…さん?」
返ってきた問いに、僕もゆっくりとうなずく。
と同時に、僕たち2人から笑いが込み上げてくる。
「…えっ、ウソでしょ!?まさか、ただの読書垢さんがこんな近くに…、しかも偶然会うだなんて…!」
「僕もびっくりですっ…。だって、コタロウさんって…てっきり男の人なのかと」
「ああ、“コタロウ”はウチで飼ってる柴犬の名前」
ニッと白い歯を見せ笑うコタロウさん。
…こんな偶然あるだろうか。
今日会ったばかりの女の人が、同じ那須川先生のファンで前々からSNS上でフォローし合っていたコタロウさんだったなんて。
どこか遠いところにいると思っていたコタロウさんが、ブロック5つ離れた横に座っている。