なんとか場を収め、お家に入る⋯⋯けど!!!


 「「おかえりなさいませ」」


 そんな揃った声も聞こえたけれど、私は興奮して気にも留めなかった。


 「なにこれ⋯⋯すご⋯⋯シャンデリア⋯⋯?」


 こんなにも素敵なシャンデリアがあるもの。確かに私の実家にもあったけど、こんな凄いのじゃないわ。それに、玄関にあるって⋯⋯。卒倒してしまいそうだわ。


 「久しぶり」

 「「そうですね、咲羅様」」


 ⋯⋯ん? この使用人さん⋯⋯双子?
 一卵性だよね。凄い似てるわ!!


 「⋯⋯妃彩ちゃん、雅也兄さんと晃兄さん置いて、先に2人であっち行こう?」


 え? いいの?


 「いいのいいの」

 「あれっ? 私、今、口に出したかしら?」

 「⋯⋯」


 黙ってしまった咲羅。⋯⋯まあ、口に出したんだろうね。そう自己完結させる。


 「ええと、行こっ!!」

 「ええ」


 2人を置いていくことに申し訳なさはあるけれど、こんな魅力的な誘いを断れる訳もなく、咲羅と2人で歩いていく。