「……ふーん……」


 ……妃海。


 「でもさ、ここではあんたの意思なんて関係ない。
 こいつは嫌われて当然。あたしは好かれて当然。分かった?」

 「……」

 「なんでお父様があんたを選んだのか知らないけどさ……。あたしは認めてない。あんたも、妃彩も」

 「それで大丈夫です。私もお嬢様を認めていませんので」


 ……え!? ちょ……え!? そんな事言ったら、晃がどうなるか分かってる!?


 「またね。あ……妃彩、後で部屋に一人で来なさい」


 っ……。


 「……は、い……」


 一体何を、言われるだろうか……。でも、私は逆らえない。逆らう、という行動を許されていないから。
 もし逆らったら? その時は、魔法で半殺しにされるだろう。