そもそも、皇太子様のところへ行きたかったし……私は良いけれど。晃は大丈夫かしら?


 「……いいけど。咲羅は連れて行かなくていいと思う」


 ……あら、咲羅さん、晃とも仲良いのね……。ほんの少し、本当に少しだけ……羨ましい。


 「用心棒として連れてこうかなあと。まあ、いいよね?」


 用心棒……? え、戦えるの……? にしても……いや、物騒だわ。


 「え……っと、いいけれど」


 どうせ何も無いだろうし……それに、これから仲良くしたいから、しゃべりたいし……。


 「……わかりました」

 「ありがとう。じゃあ、呼んでくるからここで待っててくれるかい?」


 え、あ、雅哉さんが?


 「私が行こうか?」

 「大丈夫だよ」


 ……あ、行っちゃった。多分大丈夫だろうけども。


 「……妃彩様。咲羅……咲羅様と仲良くしてやって下さい。私は、咲羅様の兄代わりのようなものですので」


 兄代わり? きっと……深刻な話なのよね。


 「わかったわ。四人で仲良くしましょう。もちろん二人でも仲良くするわ」


 ……そして、四人が揃う。