「……あのぉ、私、(ひいらぎ)咲羅(さら)と言うんですけど〜……。雅哉ってどこにいるか分かりますか〜?」


 柊さん? え……っと……え、ごめんなさい。誰??


 「……その……あなたは?」


 失礼だけど……本当に知らないわ……。ごめんなさい。


 「申し遅れました。私の名前は……ってもう言いましたね。柊咲羅ですっ。雅哉に拾ってもらったものです〜。
 大丈夫ですよ〜。私、妃彩様……妃彩さん……‘妃彩ちゃんと’会ったこと、これが初めてなので〜」


 ……やっぱり初めてだったのね? 良かった〜……。
 それにしえも……拾われた。まあ、でも面倒見の良さそうな雅哉さんならありえるかな。

 ……って、どこにいるかよね。雅哉さんは、あちらにいらっしゃるけれど……。……ってあんな人集り、見ればわかるんじゃないかしら?! 凄い人よ、あれ。


 「ああ、あそこなんですねっ。ありがとうございます〜」

 「え? ええ、大丈夫よ。……どういたしまして」