帰ってきた晃に違和感を抱く。何かに怖がっているかのような、雰囲気ね。


 「……どうしたの?」

 「いえ、何も。大丈夫です」


 やっぱり、おかしい。


 「これ、もらったので、飾って下さい」


 「アーティチョーク……?」


 思わず零れる。
 ……なんで、これを?


 「これの、花言葉……知ってる?」

 「……知りません」


 あまり、いい意味が無いのよ……これ。


 「アーティチョークは、傷つく心、独立独歩、傷つく恋、そばにおいて、孤独、厳格、
 ───警告、などのあまり良くない花言葉をもつお花。
 ……まあ、お花というか食べれるけどね。ほら、そのつぼみを塩ゆでにすると、タケノコ、ブロッコリーの茎に似た食感が味わえるらしいわ。 まあ、食べたことは無いけど」

 「なぜ……奥様、は……これ、を?」


 ……さあ。茉奈様は不思議なところがあるし……。


 「わからないけれど……茉奈様がすることでしょう? 意味はあるはずだわ」


 無駄なことを嫌われるからねえ。流石に何かあるだろうけど、私にはわからない。わかるとしたら、その時その場にいた晃くらいだけど……。


 「そう、ですか」