「……治癒って」


 「……はい」


 「人を救うのに、本当に特化しているのね。凄いわ」


 「なんで、」


 え?


 「なんで、認めるんですか? どうして? 戦えない俺達は、どこまで行っても最下層なのに…!」


 ……なんで認めるの、か。それはね、


 「晃が認めてくれたから、だよ」


 ……なんて、会って数時間の人に言うのは変な感じだけど。でも、そうなの。私は、たったそれだけで、幸せになれたの。


 「……私の家庭は……いえ、ごめんなさい。まだ……言えません。いつか、言わせてもらいます」


 「大丈夫よ」


 言いたい時に、吐き出したくなったときに、言ってくれれば。言わなくてもいいし。
 だから、安心してね。私は君の、味方だよ。