アルジェント家にやってきた一ヶ月ほどが経とうとしていた。
少しずつだが、この生活にも慣れてきて、リリーとリナーともよく話すようになっていたルーナ。
いつの日だったかシャルル様が、私の青い瞳についてのことで尋ねてきたことがあった。
「ルーナ」
「何でしょうか?シャルル様」
ルーナは読んでいた本を閉じる。
「もしもルーナがその瞳の色が気になるのであれば僕の魔法で色を変えることが出来るのだけれど、ルーナはどうしたい?」
ルーナは、少しの間沈黙し考えた。
(私の瞳の色を誰もがシャルル様たちのように何も気になることなく理解してくれるとは限らない。またあの時のような気持ちになるのならば……)
「お願いいたします。シャルル様」
シャルルは、ルーナの返事を聞くと、ルーナの前にやってくるとルーナにいいました。
「ルーナ、瞳を閉じて」
シャルルが魔法を唱えます。
「開けて良いよ」
そういわれたルーナは瞳を開くと青色から緑色へと変わっていました。
自分の部屋に戻ると鏡で自分の姿をみる、ルーナは何故だか不思議な気分になる。
両目とも緑色の瞳。
それから屋敷の以外の場所では、青色の瞳ではなく緑色の瞳に自動に変わるようシャルル様が魔法をかけてくれたのであった。
この一ヶ月間は、ルーナは様々なことをしていたのでした。
シャルル様と共に、この都の観光をしたり、屋敷で過ごしたりした。
ゴンドラに乗って川を渡ったり、建物を巡ったりした。
美術館、歴史的な建物なんかを見学して回ったりした。
瞳に映るもの全てが新鮮で心奪われていった。
屋敷では、中庭でミニピクニックをしたりした。
そんなある日のこと、いつものようにシャルルと共に書庫で本を読んでいたルーナ。
本の物語は、ある通りにある不思議なことがおこる横丁に暮らす人々の物語を読んでいると、ふとムーン横丁のことを思い出したルーナ。
ルーナはシャルルの方を見ると、シャルルも本を読んでいるようで、そんなシャルルに近づく。
どうやら気配で気づいたようだ。
「どうしたんだい。ルーナ」
「シャルル様、実は、その…」
「言ってごらん」
「またムーン横丁に行きたいのです」
「ムーン横丁に?どうして?」
(どうしてといわれても…)
ルーナは何とかしてムーン横丁に行くための理由を頭の中で考える。
「シャルル様のことをもっと知りたいからです」
「僕のこと」
「はい、私はシャルル様のように魔法を使うことは出来ません。ですから、あそこに行くことが出来るのならば魔法に触れられてシャルル様のことを少しはわかるのではないかと思いました」
シャルルは少し悩んでいる。
「わかったいいよ。行こう、ムーン横丁へ」
するとシャルル様は、立ち上がり壁に近づくと、何か暗号を唱えている。
すると、隠し扉が現れた。
「おいで。ルーナ」
ルーナはシャルルの後に着いていく。
(こんな所に隠し扉があったなんて…)
扉を開くと、小さな部屋に繋がっていて、また扉があり、あのときのように紋章のようなものを扉に当てると、その扉の鍵が開く。
その扉を開くと、再びあの景色が現れた、どうやらムーン横丁に来たようである。
(この屋敷からでもムーン横丁に行けるだなんて思わなかった)
シャルル様がまた手を握ってくれる。
以前来た、店を通りすぎると、ある店の前でシャルル様が止まった。
『エミリオ書店』と看板にかかれていた。
店は準備中にいうプレートが掛かっていたが、鍵が掛かっていないのを確認すると構わずシャルル様は、入っていく。
沢山の分厚い本が本棚に並べられている。
「エミリオいるのか?」
大きな声でシャルル様がエミリオという人物を呼んでいる。
すると、奥から男性の声がする。
「そんな大きな声で呼ばなくても、聞こえているよ」
そこに現れたのは、切れ長の目に銀色の髪をした若い男性だった。
「なんだ、シャルルじゃないか。随分来なかったのにいきなり来るなんてどうしたんだよ」
ルーナにとっては始めて合う人なので人見知りをしてしまい、シャルルの後ろに隠れてしまう。
「大丈夫だよ。ルーナ」
シャルル様に手を引かれ、彼の前に出る。
「彼は、エミリオ・サランドラ。僕の古くからの友人だよ。こちらは、ルーナ」
エミリオはルーナの姿をじっと見たあと、挨拶をしました。
「よろしくな、エミリオだ」
ルーナは緊張してしまう。
「は、はじめまして、エミリオ様。ルーナと申します」
上手く、言えず引きつってしまった。
「シャルル、この子はお前のなんだ」
エミリオがシャルルにいいました。
「うーん、何と言えば良いのかな?」
「何だよそのはっきりしない言い分だな」
エミリオはシャルルからルーナに視線を移します。
ルーナは、その視線を感じると心臓の鼓動が速まるのを感じます。
(な、何を聞かれるだろうか)
「君は、シャルルとどういう関係なんだ?」
「わ、私は、シャルル様とどんな関係かというと……」
「いうと」
「か、家族でございます」
「家族かあ!家族?、どういうことだよ!シャルル」
「言っていなかったかな?僕たち家族になったんだ」
「聞いてないよ。まあ、君がいいというならいいけれど」
エミリオは最初納得がいっていないようだったが、すぐに受け入れた様子である。
ルーナはエミリオに向けて、大きく顔を動かし頷くのでした。
「そうか。よかったな」
最初は怖く感じたけど、話しているのをみると、優しい雰囲気が伝わってくる。
シャルル様とは正反対の性格なのに、どういう経緯でエミリオ様は仲良くなったのだろうか。
「紹介も終わったことだしルーナ。僕はエミリオと少しは話したいことがあるからそこで本でも読んでいてくれるかな?」
「はい。シャルル様」
ルーナはエミリオに会釈をすると移動すると本棚を見ていく。
色んな本がある、何だか胸の高鳴りが止まらない。
どれを読もうかと、歩きながら悩んでいると奥に方に隠れていた一冊の本を手に取る。
題名は『ドラゴン姫と勇者』という名前の本だった。
「面白そう」
ルーナはその本を開き、読んでいく。
その本の物語は、ある国にドラゴンが現れた。
王様はどうにかしてそのドラゴンを倒してくれる勇者が現れないかと願っていた。
するとある日、一人の勇者が城を訪ねてきた。
『私がドラゴンを倒して見せましょう』勇者がそういうとあっという間にドラゴンを倒してしまった。
王様はその勇者に褒美を与えることにした。
勇者は、その国の姫をくれというのである。
しかし、姫には好きな相手がおり、その人と結ばれる予定であったが、勇者が言い出しその提案を王様は受けてしまう。
嫌がった姫は怒り、ドラゴンの姿に変わってしまうという話なのだか…
次のページを開けると、そのページは白紙だった。
メージをめくっても、めくっても白紙のままである。
「どういうこと?」
ルーナは戸惑ってしまう。
すると、本から光が溢れだしてきた。
みるみるうちに、本に吸い込まれて行くルーナ。
「シャル………」
バタン。
ルーナがシャルルに助けを求めようとして名前を呼ぶ前に本の中に入ってしまいました。
本の落ちる音に気付いた、シャルル。
「ルーナ」
シャルルはルーナの名前を呼びますが、返事が返ってきません。
シャルルは何かを感じたの話を中断し、ルーナがいる場所に歩いていきます。
するとルーナが居たと思われる場所に一冊の本が落ちていました。
その本を拾い、辺りを見渡すがルーナの姿がありません。
シャルルはルーナが何故居なくなってしまったか考えました。
そこで一つの考えが浮かびました。
まさか、本の中に入ってしまったのか?
もしかして、この本の中に禁書が混ざっていたのか?
シャルルは、その仮説を立てると本を開きました。
「エミリオ、来てくれ」
シャルルに呼ばれて、エミリオが近づいてくる。
「あれ、あの子はどこいったんだ?」
「この本の中だ」
「どういうことだよ。そんなことあるわけないだろ」
「いや、確かにルーナはここにいる。このページを見てくれ」
シャルルがエミリオに本のページをみると、ルーナがそこにいるではありませんか。
シャルルとエミリオは、本を読み進め、本から光が溢れだすと、ルーナが閉じ込められた本の中に入っていきました。
バタン。
シャルルの手から離れたその本は床に落ちました。
少しずつだが、この生活にも慣れてきて、リリーとリナーともよく話すようになっていたルーナ。
いつの日だったかシャルル様が、私の青い瞳についてのことで尋ねてきたことがあった。
「ルーナ」
「何でしょうか?シャルル様」
ルーナは読んでいた本を閉じる。
「もしもルーナがその瞳の色が気になるのであれば僕の魔法で色を変えることが出来るのだけれど、ルーナはどうしたい?」
ルーナは、少しの間沈黙し考えた。
(私の瞳の色を誰もがシャルル様たちのように何も気になることなく理解してくれるとは限らない。またあの時のような気持ちになるのならば……)
「お願いいたします。シャルル様」
シャルルは、ルーナの返事を聞くと、ルーナの前にやってくるとルーナにいいました。
「ルーナ、瞳を閉じて」
シャルルが魔法を唱えます。
「開けて良いよ」
そういわれたルーナは瞳を開くと青色から緑色へと変わっていました。
自分の部屋に戻ると鏡で自分の姿をみる、ルーナは何故だか不思議な気分になる。
両目とも緑色の瞳。
それから屋敷の以外の場所では、青色の瞳ではなく緑色の瞳に自動に変わるようシャルル様が魔法をかけてくれたのであった。
この一ヶ月間は、ルーナは様々なことをしていたのでした。
シャルル様と共に、この都の観光をしたり、屋敷で過ごしたりした。
ゴンドラに乗って川を渡ったり、建物を巡ったりした。
美術館、歴史的な建物なんかを見学して回ったりした。
瞳に映るもの全てが新鮮で心奪われていった。
屋敷では、中庭でミニピクニックをしたりした。
そんなある日のこと、いつものようにシャルルと共に書庫で本を読んでいたルーナ。
本の物語は、ある通りにある不思議なことがおこる横丁に暮らす人々の物語を読んでいると、ふとムーン横丁のことを思い出したルーナ。
ルーナはシャルルの方を見ると、シャルルも本を読んでいるようで、そんなシャルルに近づく。
どうやら気配で気づいたようだ。
「どうしたんだい。ルーナ」
「シャルル様、実は、その…」
「言ってごらん」
「またムーン横丁に行きたいのです」
「ムーン横丁に?どうして?」
(どうしてといわれても…)
ルーナは何とかしてムーン横丁に行くための理由を頭の中で考える。
「シャルル様のことをもっと知りたいからです」
「僕のこと」
「はい、私はシャルル様のように魔法を使うことは出来ません。ですから、あそこに行くことが出来るのならば魔法に触れられてシャルル様のことを少しはわかるのではないかと思いました」
シャルルは少し悩んでいる。
「わかったいいよ。行こう、ムーン横丁へ」
するとシャルル様は、立ち上がり壁に近づくと、何か暗号を唱えている。
すると、隠し扉が現れた。
「おいで。ルーナ」
ルーナはシャルルの後に着いていく。
(こんな所に隠し扉があったなんて…)
扉を開くと、小さな部屋に繋がっていて、また扉があり、あのときのように紋章のようなものを扉に当てると、その扉の鍵が開く。
その扉を開くと、再びあの景色が現れた、どうやらムーン横丁に来たようである。
(この屋敷からでもムーン横丁に行けるだなんて思わなかった)
シャルル様がまた手を握ってくれる。
以前来た、店を通りすぎると、ある店の前でシャルル様が止まった。
『エミリオ書店』と看板にかかれていた。
店は準備中にいうプレートが掛かっていたが、鍵が掛かっていないのを確認すると構わずシャルル様は、入っていく。
沢山の分厚い本が本棚に並べられている。
「エミリオいるのか?」
大きな声でシャルル様がエミリオという人物を呼んでいる。
すると、奥から男性の声がする。
「そんな大きな声で呼ばなくても、聞こえているよ」
そこに現れたのは、切れ長の目に銀色の髪をした若い男性だった。
「なんだ、シャルルじゃないか。随分来なかったのにいきなり来るなんてどうしたんだよ」
ルーナにとっては始めて合う人なので人見知りをしてしまい、シャルルの後ろに隠れてしまう。
「大丈夫だよ。ルーナ」
シャルル様に手を引かれ、彼の前に出る。
「彼は、エミリオ・サランドラ。僕の古くからの友人だよ。こちらは、ルーナ」
エミリオはルーナの姿をじっと見たあと、挨拶をしました。
「よろしくな、エミリオだ」
ルーナは緊張してしまう。
「は、はじめまして、エミリオ様。ルーナと申します」
上手く、言えず引きつってしまった。
「シャルル、この子はお前のなんだ」
エミリオがシャルルにいいました。
「うーん、何と言えば良いのかな?」
「何だよそのはっきりしない言い分だな」
エミリオはシャルルからルーナに視線を移します。
ルーナは、その視線を感じると心臓の鼓動が速まるのを感じます。
(な、何を聞かれるだろうか)
「君は、シャルルとどういう関係なんだ?」
「わ、私は、シャルル様とどんな関係かというと……」
「いうと」
「か、家族でございます」
「家族かあ!家族?、どういうことだよ!シャルル」
「言っていなかったかな?僕たち家族になったんだ」
「聞いてないよ。まあ、君がいいというならいいけれど」
エミリオは最初納得がいっていないようだったが、すぐに受け入れた様子である。
ルーナはエミリオに向けて、大きく顔を動かし頷くのでした。
「そうか。よかったな」
最初は怖く感じたけど、話しているのをみると、優しい雰囲気が伝わってくる。
シャルル様とは正反対の性格なのに、どういう経緯でエミリオ様は仲良くなったのだろうか。
「紹介も終わったことだしルーナ。僕はエミリオと少しは話したいことがあるからそこで本でも読んでいてくれるかな?」
「はい。シャルル様」
ルーナはエミリオに会釈をすると移動すると本棚を見ていく。
色んな本がある、何だか胸の高鳴りが止まらない。
どれを読もうかと、歩きながら悩んでいると奥に方に隠れていた一冊の本を手に取る。
題名は『ドラゴン姫と勇者』という名前の本だった。
「面白そう」
ルーナはその本を開き、読んでいく。
その本の物語は、ある国にドラゴンが現れた。
王様はどうにかしてそのドラゴンを倒してくれる勇者が現れないかと願っていた。
するとある日、一人の勇者が城を訪ねてきた。
『私がドラゴンを倒して見せましょう』勇者がそういうとあっという間にドラゴンを倒してしまった。
王様はその勇者に褒美を与えることにした。
勇者は、その国の姫をくれというのである。
しかし、姫には好きな相手がおり、その人と結ばれる予定であったが、勇者が言い出しその提案を王様は受けてしまう。
嫌がった姫は怒り、ドラゴンの姿に変わってしまうという話なのだか…
次のページを開けると、そのページは白紙だった。
メージをめくっても、めくっても白紙のままである。
「どういうこと?」
ルーナは戸惑ってしまう。
すると、本から光が溢れだしてきた。
みるみるうちに、本に吸い込まれて行くルーナ。
「シャル………」
バタン。
ルーナがシャルルに助けを求めようとして名前を呼ぶ前に本の中に入ってしまいました。
本の落ちる音に気付いた、シャルル。
「ルーナ」
シャルルはルーナの名前を呼びますが、返事が返ってきません。
シャルルは何かを感じたの話を中断し、ルーナがいる場所に歩いていきます。
するとルーナが居たと思われる場所に一冊の本が落ちていました。
その本を拾い、辺りを見渡すがルーナの姿がありません。
シャルルはルーナが何故居なくなってしまったか考えました。
そこで一つの考えが浮かびました。
まさか、本の中に入ってしまったのか?
もしかして、この本の中に禁書が混ざっていたのか?
シャルルは、その仮説を立てると本を開きました。
「エミリオ、来てくれ」
シャルルに呼ばれて、エミリオが近づいてくる。
「あれ、あの子はどこいったんだ?」
「この本の中だ」
「どういうことだよ。そんなことあるわけないだろ」
「いや、確かにルーナはここにいる。このページを見てくれ」
シャルルがエミリオに本のページをみると、ルーナがそこにいるではありませんか。
シャルルとエミリオは、本を読み進め、本から光が溢れだすと、ルーナが閉じ込められた本の中に入っていきました。
バタン。
シャルルの手から離れたその本は床に落ちました。