朝、彼女は教室に座っていた。
クラスの人気も高い彼女は、今日もたくさんの友達に囲まれている。女子生徒に限らず、男子生徒も複数人いるグループ。
そんな彼女が、僕にやりたいことを一緒にやろうと言ってきたことも、昨日学校を抜け出した事も、一夜明けても信じきれない僕がいた。
一限目を終えて、トイレから出てくるところを急に引っ張られる。
そのまま階段の裏側に向かっていく後ろ姿を見る限り、愛川心だ。まぁ、こんな事をするのは彼女くらいだろうが。
階段の裏に、二人して隠れるように座り込む。
「ちゃんと考えてきてくれた?」
『また抜け出したいとか?』
「ねぇ、ちゃんと考えてる?今、適当に言ったでしょ?」
彼女はムスッとした顔をして不機嫌そうに見つめてくる。
僕は、ため息交じりな声で『ちゃんと考えたよ・・・。』と返事を返すと、「ふーん、まぁいいよ。」とだけ言うと話を続ける。
「残念だけど、不正解!私には時間がないって言ったでしょ。同じこと二回もしないよ。時間が勿体ない!」
彼女がたまに魅せるこの切ない瞳や表情が僕は嫌いだ。だって、この表情されると目を離してはいけないと手放してはいけないと心が勝手に騒ぎ出して僕は逆らえなくなる。
『正解は?』
僕の言葉を待っていたかのように、またいつもの明るい笑顔を僕に向ける。
「正解はー!!!」の言葉の後に、昨日と同じようにドラムロールのようなリズムを口にする。
「放課後、パンケーキを食べに行きます!」
いつもより甲高い声で、手をパチパチと叩きながら微笑む。
そんな彼女に僕が、思ったことを口にする。
『昨日から思っていたけど、食べるの好きだよな。お前。』
すると、彼女は急に嬉しそうに〈ふふふ〉と笑いながらニヤニヤと気味の悪い笑みを浮かべてジロジロ見てくる。
今度は何だ。と思い、《なんだよ》と聞いても〈ううん、なんでも。〉としか答えてくれない。
『ニヤニヤするな、言いたいことがあるなら言えよ。』
「いやー、何だか嬉しいなって。」
『何が?』
「私にちゃんと興味を持ってくれていたんだなって思ったら嬉しくなってつい口角が緩んじゃって。
私、食べるの好きだよ。」
『別に、この前は僕の財布使って良くあんなに食べれるなと思っただけ。』
「素直じゃないなー。」
彼女はどうしてだか、嫌みを言っても全然落ち込んだり、気にする素振りをみせない。
僕は、それが少し他の人達とは違うのだと安心する気持ちと違和感を感じて心が矛盾して乱れるから嫌だった。
「じゃあ、もうチャイムなるから教室戻るね。
また、放課後!」
そう言うと、少し小走りで教室に戻って行ったので僕も教室に戻り席についた。
クラスの人気も高い彼女は、今日もたくさんの友達に囲まれている。女子生徒に限らず、男子生徒も複数人いるグループ。
そんな彼女が、僕にやりたいことを一緒にやろうと言ってきたことも、昨日学校を抜け出した事も、一夜明けても信じきれない僕がいた。
一限目を終えて、トイレから出てくるところを急に引っ張られる。
そのまま階段の裏側に向かっていく後ろ姿を見る限り、愛川心だ。まぁ、こんな事をするのは彼女くらいだろうが。
階段の裏に、二人して隠れるように座り込む。
「ちゃんと考えてきてくれた?」
『また抜け出したいとか?』
「ねぇ、ちゃんと考えてる?今、適当に言ったでしょ?」
彼女はムスッとした顔をして不機嫌そうに見つめてくる。
僕は、ため息交じりな声で『ちゃんと考えたよ・・・。』と返事を返すと、「ふーん、まぁいいよ。」とだけ言うと話を続ける。
「残念だけど、不正解!私には時間がないって言ったでしょ。同じこと二回もしないよ。時間が勿体ない!」
彼女がたまに魅せるこの切ない瞳や表情が僕は嫌いだ。だって、この表情されると目を離してはいけないと手放してはいけないと心が勝手に騒ぎ出して僕は逆らえなくなる。
『正解は?』
僕の言葉を待っていたかのように、またいつもの明るい笑顔を僕に向ける。
「正解はー!!!」の言葉の後に、昨日と同じようにドラムロールのようなリズムを口にする。
「放課後、パンケーキを食べに行きます!」
いつもより甲高い声で、手をパチパチと叩きながら微笑む。
そんな彼女に僕が、思ったことを口にする。
『昨日から思っていたけど、食べるの好きだよな。お前。』
すると、彼女は急に嬉しそうに〈ふふふ〉と笑いながらニヤニヤと気味の悪い笑みを浮かべてジロジロ見てくる。
今度は何だ。と思い、《なんだよ》と聞いても〈ううん、なんでも。〉としか答えてくれない。
『ニヤニヤするな、言いたいことがあるなら言えよ。』
「いやー、何だか嬉しいなって。」
『何が?』
「私にちゃんと興味を持ってくれていたんだなって思ったら嬉しくなってつい口角が緩んじゃって。
私、食べるの好きだよ。」
『別に、この前は僕の財布使って良くあんなに食べれるなと思っただけ。』
「素直じゃないなー。」
彼女はどうしてだか、嫌みを言っても全然落ち込んだり、気にする素振りをみせない。
僕は、それが少し他の人達とは違うのだと安心する気持ちと違和感を感じて心が矛盾して乱れるから嫌だった。
「じゃあ、もうチャイムなるから教室戻るね。
また、放課後!」
そう言うと、少し小走りで教室に戻って行ったので僕も教室に戻り席についた。