格好良かったり、でも可愛かったり、たまに淋しそうだったり、それで心配しすぎってくらい私を心配して、大事にしてくれるから、私も朔哉を大事にしたいなと思っています」

「なにそれ、のろけ!?」

言えっていうから言ったのに、逆ギレされるなんて理不尽だ……。

「でもさ。
いくらあんたがそんなこと思ったって、朔哉と一緒にいられるのはせいぜいあと八十年なのよ?
たった、八十年!!
わかる?」

「わかって、ます……」

だからこそたまに、不安になる。
朔哉にとって私と一緒にいる時間は、ほんの僅かなんだって。

「わかってるならさっさといなくなって。
またあの子が泣くのは、嫌なの」

「え?」

「とにかく、さっさといなくなって。
いい?」

びしっと、人差し指をうか様が突きつけてくる。
いなくなれとか言われても、私にはもう帰る場所はない。

フン!と鼻から勢いよく息を吐き出してうか様は出ていった。

カタ、カタと力なくキーを叩く。
うか様に言われなくたってわかっている。
でもそんな私を朔哉は愛していると言ってくれた。
大事にしたいって。