それにここまで目隠しありで来たから、どこにあるのかがわからない。
「ああ。
入り口まで案内をつけるから」
「ありがとうございます」
立ち上がると、腰に付けた鈴がチリンチリンとうるさく鳴った。
「なにその鈴。
猫みたい」
ケラケラとおかしそうにうか様が笑う。
確かにそうなんだけど、なんだか莫迦にされているみたいでムッとした。
「ちょうどいい。
……陽華ー」
「……はい、ここに」
入ってきた男の人はやはり、宜生さんと同じように神主さんの普段着みたいな格好だけど袴の色が違った。
宜生さんは紫に白の文様が入っているのだけど、この人は白袴。
そういえば、朔哉の家の人もいろんな色の袴を穿いているけど、なにか意味があるのかな。
帰ったら聞いてみよう。
「心桜を鳥居まで案内して。
うるさい鈴が付いてるから、誰も近づかないから」
「はい」
「よろしくお願いします……」
そういいながらも不安だった。
陽華さんはお出かけするときの私と同じように――目隠しをしていたから。
「大丈夫。
陽華にとってこの敷地内はもう、自分の庭だから」
「ああ。
入り口まで案内をつけるから」
「ありがとうございます」
立ち上がると、腰に付けた鈴がチリンチリンとうるさく鳴った。
「なにその鈴。
猫みたい」
ケラケラとおかしそうにうか様が笑う。
確かにそうなんだけど、なんだか莫迦にされているみたいでムッとした。
「ちょうどいい。
……陽華ー」
「……はい、ここに」
入ってきた男の人はやはり、宜生さんと同じように神主さんの普段着みたいな格好だけど袴の色が違った。
宜生さんは紫に白の文様が入っているのだけど、この人は白袴。
そういえば、朔哉の家の人もいろんな色の袴を穿いているけど、なにか意味があるのかな。
帰ったら聞いてみよう。
「心桜を鳥居まで案内して。
うるさい鈴が付いてるから、誰も近づかないから」
「はい」
「よろしくお願いします……」
そういいながらも不安だった。
陽華さんはお出かけするときの私と同じように――目隠しをしていたから。
「大丈夫。
陽華にとってこの敷地内はもう、自分の庭だから」