そう言葉を出そうとしたけど、
それは氷川さんの指によって遮られて。



「その考え自体、もう古いよ。
発達障害があるからなに?
ただの、個性じゃん。悪く言い過ぎなんだよ」



そのまま、言葉を発する氷川さん。



そして........................



「だからさ、うみちゃん?」

「.........、ぅ、はい、」



凄く真剣な目で見つめられる私。



ぅ、これは、緊張、しちゃう............っ。



つい、目を、
逸らしそうになってしまいそうなぐらい。



「海で溺れたら、
友達が出来たぐらい、軽くていーの」



そう言ったと同時に、
ポンッと撫でられた温もりは優しくて。



〝暑い夏の夜の海で溺れたら友達が出来ました。〟



その事実がこの先も続いていく始まりの日。





fin.