ソールは地獄の番人を次々と撃破していった。
次に現れたチャミアバックとチャミアホロムは、微生物などを放って人体を分解するロボットだった。これは壁を剥がして盾を作り、近づいていってメリケンサックの拳で破壊した。
さらに次に出てきたアハルメスとアハルトコブは、植物や動物の毒を入れた注射針を装備しソールとイシュタムに突進してきた。が、突進するしかできないこの2体をソールはあっさりかわして針を折った。折れた拍子に2体ともバランスを崩して倒れた。
「こんな簡単に倒せるの?」
と呆れるイシュタム。
「試作品なんだろ? どうせフン・カメーが自分の力を過信してろくに検証もしなかったんだろうよ」
まぬけで傲慢な技術者だから助かったと監視カメラに向って言い捨てた。
「あの野郎!!」
10体のうち8体を撃破された上、監視カメラでバカにされたような発言を聞いてフン・カメーは顔を真っ赤にして激昂した。
「やれやれ、結局最後の2体に頼らなきゃいけないか」
ヴクブ・カメーは最後の番人を差し向けるよう指示しながら、唇をゆがめてこう呟いた。
「イシュタム、君の研究の成果がこれで分かるね」
「さて、後は2体だけだな。研究所の出口ももうすぐだし」
のんきなソールと違い、イシュタムは浮かない顔をしている。
「最後の2体、シックとパタンって言うんだけど戦わない方がいいわ。確実に負ける」
「なんでだ?」
「私の技術が使われているの」
それを聞くとさすがにソールも表情をこわばらせた。
「脳科学のか?」
無言でうなずくイシュタム、
「あいつらに無理矢理作らされたのか」
返事がない。違うのか?
「まさか、自分で作った…?」
やはり返事がない。どうやら図星のようだ。
「あんたは脳科学のオタクなんだな。技術が使われるとなると結局その使い途までは頭が回らない」
ここにペルセウスがいたらペガサスの砲身を勝手に改造しようとしたお前が言うかと、突っ込みが入るだろう。自分のことは棚に上げた自覚もなくソールは目を廊下の先にやった。
「音がするな、来るぞ。ちなみにどんな攻撃なんだ?」
「だいたい想像付かない? 脳科学的な攻撃をするとしたら…」
巨大な目をした怪物のようなロボット2体が現れ、いきなり目から光線を発射した。とっさに避けた2人は床に転げた。
「標的の脳にダメージを与えるのよ!!」
ソールは冷や汗を流した。これまでは物理攻撃が主だったので、相手の特徴や弱点を突いて撃破できた。が、今度のは人間の精神に干渉する攻撃だ。しかもはね返したとしても敵はロボットなのでダメージを受けない。
「動きは鈍いようだな」
ソールは、シックとパタンが定位置から動いていないことに気付いた。どうやら攻撃する部分が大きいため、機動性がほとんどないようだ。
「こうなったら…!」
ソールはそう言うと、持っていた小型コンピュータをシックに向って投げつけた。発射された光線がコンピュータの液晶で遮断された。
「今だ!」
ソールはシックの間合いに入りメリケンサックで目の部分を破壊した。
「もう一丁!」
パタンの目がソールに向き直り、拳と光線がクロスカウンターのように交わってお互いを直撃した。
「ソール!!」
パタンは機能停止した。が、ソールもその場に崩れ落ちた。
次に現れたチャミアバックとチャミアホロムは、微生物などを放って人体を分解するロボットだった。これは壁を剥がして盾を作り、近づいていってメリケンサックの拳で破壊した。
さらに次に出てきたアハルメスとアハルトコブは、植物や動物の毒を入れた注射針を装備しソールとイシュタムに突進してきた。が、突進するしかできないこの2体をソールはあっさりかわして針を折った。折れた拍子に2体ともバランスを崩して倒れた。
「こんな簡単に倒せるの?」
と呆れるイシュタム。
「試作品なんだろ? どうせフン・カメーが自分の力を過信してろくに検証もしなかったんだろうよ」
まぬけで傲慢な技術者だから助かったと監視カメラに向って言い捨てた。
「あの野郎!!」
10体のうち8体を撃破された上、監視カメラでバカにされたような発言を聞いてフン・カメーは顔を真っ赤にして激昂した。
「やれやれ、結局最後の2体に頼らなきゃいけないか」
ヴクブ・カメーは最後の番人を差し向けるよう指示しながら、唇をゆがめてこう呟いた。
「イシュタム、君の研究の成果がこれで分かるね」
「さて、後は2体だけだな。研究所の出口ももうすぐだし」
のんきなソールと違い、イシュタムは浮かない顔をしている。
「最後の2体、シックとパタンって言うんだけど戦わない方がいいわ。確実に負ける」
「なんでだ?」
「私の技術が使われているの」
それを聞くとさすがにソールも表情をこわばらせた。
「脳科学のか?」
無言でうなずくイシュタム、
「あいつらに無理矢理作らされたのか」
返事がない。違うのか?
「まさか、自分で作った…?」
やはり返事がない。どうやら図星のようだ。
「あんたは脳科学のオタクなんだな。技術が使われるとなると結局その使い途までは頭が回らない」
ここにペルセウスがいたらペガサスの砲身を勝手に改造しようとしたお前が言うかと、突っ込みが入るだろう。自分のことは棚に上げた自覚もなくソールは目を廊下の先にやった。
「音がするな、来るぞ。ちなみにどんな攻撃なんだ?」
「だいたい想像付かない? 脳科学的な攻撃をするとしたら…」
巨大な目をした怪物のようなロボット2体が現れ、いきなり目から光線を発射した。とっさに避けた2人は床に転げた。
「標的の脳にダメージを与えるのよ!!」
ソールは冷や汗を流した。これまでは物理攻撃が主だったので、相手の特徴や弱点を突いて撃破できた。が、今度のは人間の精神に干渉する攻撃だ。しかもはね返したとしても敵はロボットなのでダメージを受けない。
「動きは鈍いようだな」
ソールは、シックとパタンが定位置から動いていないことに気付いた。どうやら攻撃する部分が大きいため、機動性がほとんどないようだ。
「こうなったら…!」
ソールはそう言うと、持っていた小型コンピュータをシックに向って投げつけた。発射された光線がコンピュータの液晶で遮断された。
「今だ!」
ソールはシックの間合いに入りメリケンサックで目の部分を破壊した。
「もう一丁!」
パタンの目がソールに向き直り、拳と光線がクロスカウンターのように交わってお互いを直撃した。
「ソール!!」
パタンは機能停止した。が、ソールもその場に崩れ落ちた。