「…古河さんの、えっち。そんなに見つめられたら、オレ穴開いちゃうよ…?」

「はぇ…?ちょっ…何時から起きてたの?!」

「古河さんが俺の腕の中でモゾモゾしてから」


それって、ほぼ最初からやないかーい。


下手くそな突っ込みを心の中でしてから、引きつる表情で、昨日の事を一部始終聞く事にする。


「如何でもいいけど…昨日の事、小泉君どれ位覚えてるの?」

「……」

「ちょ…もしかして…?」

「全部って言ったら、…董さん怒る?」

「!なんでいきなり名前呼び!」

「昨日呼んでもいいって言われた」


…一体どんだけ飲まされたのよ、私。
ザルの筈なのに、ワインで落ちるなんて、不覚にも程がある。

痛むこめかみに指を添えながら、目の前にいる彼をみつめる。


「…困った顔…ごめんね?でも、離せない」


俺、重いから。


そう言いながら、私の髪をくるくると弄って、そこに軽くキスをしてくる。

傍から見たら、完全に恋人の、ソレ。