「この写真あげる!」
「え?どうして?」
紬くんは不思議そうに、いきなり渡された写真を見つめていた。
「なんか欲しそうな顔してたから」
その時の私はあたり前のようにそう言った。
彼が欲しそうな顔をしてたから、私はあげたいと思ったし
「それにこの写真があれば、もし会えなくなっても私のこと忘れないでしょ」
写真があればきっと私たちが離れ離れになっても再会できる。私はそう思っていた。
「じゃあわかった、この写真は僕が貰うね」
そう言って彼は丁寧にカバンの中へ入れた。
その後公園で遊んだ私たちは17時を伝える音楽が鳴る
前に別れた。
私は公園に迎えに来たお父さんと一緒に歩いて帰った。
「今日ね、つーくんに撮った写真あげたんだ!そしたらつーくんいきなり渡しちゃったから最初困った顔してたけど最後喜んで貰ってくれたんだ〜!」
私は今日の出来事が嬉しくて、お父さんにたくさん話した。
お父さんは相槌をしながら私の話を聞いている。
「それは良かったね奏」
お父さんは嬉しそうにそう言った。
「あ、そいえば今日はお母さんが奏の好きなドーナツ買ってきてたよ」
「そうなの?!」
私は嬉しくて、「早く帰ろう!」と言って走ってしまった。
横から暴走した車がこちらに向かっていることも知らずに…
「”奏”!!!」
…何が起きたか分からなかった。
いきなり背中を押された私はコンクリートに体を擦って全身が擦り傷になっていた。
目の前で煙を上げる車のすぐ横に人が倒れていた。
私はその光景を信じたくなかった。
「お父さん…?」
「え?どうして?」
紬くんは不思議そうに、いきなり渡された写真を見つめていた。
「なんか欲しそうな顔してたから」
その時の私はあたり前のようにそう言った。
彼が欲しそうな顔をしてたから、私はあげたいと思ったし
「それにこの写真があれば、もし会えなくなっても私のこと忘れないでしょ」
写真があればきっと私たちが離れ離れになっても再会できる。私はそう思っていた。
「じゃあわかった、この写真は僕が貰うね」
そう言って彼は丁寧にカバンの中へ入れた。
その後公園で遊んだ私たちは17時を伝える音楽が鳴る
前に別れた。
私は公園に迎えに来たお父さんと一緒に歩いて帰った。
「今日ね、つーくんに撮った写真あげたんだ!そしたらつーくんいきなり渡しちゃったから最初困った顔してたけど最後喜んで貰ってくれたんだ〜!」
私は今日の出来事が嬉しくて、お父さんにたくさん話した。
お父さんは相槌をしながら私の話を聞いている。
「それは良かったね奏」
お父さんは嬉しそうにそう言った。
「あ、そいえば今日はお母さんが奏の好きなドーナツ買ってきてたよ」
「そうなの?!」
私は嬉しくて、「早く帰ろう!」と言って走ってしまった。
横から暴走した車がこちらに向かっていることも知らずに…
「”奏”!!!」
…何が起きたか分からなかった。
いきなり背中を押された私はコンクリートに体を擦って全身が擦り傷になっていた。
目の前で煙を上げる車のすぐ横に人が倒れていた。
私はその光景を信じたくなかった。
「お父さん…?」
