物語の設定

人間と魔族がいがみ合い、共存出来ずに日々、魔族と人間との争いが絶えない世界。
魔族は人間討伐、人間は魔族(魔王)討伐に明け暮れている。
世界観は中世ヨーロッパ風の街並み。
人間が暮らす場所は開拓が進んでいるが、一歩人間が暮らす場所はから離れると自然豊かな未開拓の地も多く、そこには魔族がよく出現し、争いの場と化している。


 主要キャラクターの説明

ロゼ(本名ーロゼッタ)  16歳
 本名を名乗らず、人前では常に男装しているのは女剣士だと分かると馬鹿にされ、魔族の情報を手に入れることが出来ないどころか不利益な(嘘)情報を教えられると警戒してのこと。
 男装している時は喋り方(声質)も気をつけている(ただし、自分とレイしかいない状況であれば、通常通りの喋り方をする)が、感情的になるとつい普段の言葉遣いになってしまうので、勘の良い者にはすぐに女性だとバレてしまう……。
 茶髪のショートカットの女の子。
 二重の大きな瞳。
 意志が強く、一度決めたら誰になんと言われようともやり遂げる。
 幼い頃、森の中で魔族に襲われたことがあり、その時助けてもらった女剣士(甲冑に身を包むも兜から漆黒の長い髪を垂らしていたため、女性だと思い込む。本当は長髪の男性)
その日以来、女剣士に憧れを抱き、自分も女剣士となって魔族(魔王)討伐をすると心に誓う。
 しかし、この世界では女性が剣士になることはほぼない。
(この世界の女性はほとんど家業を手伝うか、結婚して育児や家事に専念する。稀に家業が魔法使い等特殊な環境に生まれた女性のみ魔族討伐する者がいる)
 なので、剣士になろうとするロゼは馬鹿にされ続けながら幼少期を過ごす。
 周りになんと言われようともロゼは一人、黙々と剣の修行に打ち込み、腕を磨き、剣士となる。

レイシア(本名ーレイ) 16歳
 本名を名乗らないのは幼なじみであるロゼッタが性別を偽り、本名を隠して剣士として魔王討伐を目指しているから。
 女装(薄灰色の髪と瞳)している時は常に女性の喋り方(声質)を徹底している。
 もし、ロゼッタの性別と本名がバレてしまった際にロゼッタのみが辱めを受けないようにあえて、レイも本名を偽り、自分の能力を使って女装し、ロゼッタの傍にいることを誓っている。
 それには理由がある。
 レイの家系は魔力に優れ、代々優秀な人材が名のある貴族や王族家に仕えている。
 そのため妬みをかいやすく、魔力=魔族と通じているのではないか……と、あらぬ噂を立てられることもしばし……。
 そんな環境に嫌気が差していたレイだったが、ロゼッタだけがいつも純粋にレイの魔力を褒めてくれた。
 レイはロゼッタの優しさに救われ、その感謝も含めてロゼッタの傍にいて守り続けようと心に誓ったのだった。
 黒髪に漆黒の瞳を持つ(優秀な魔法使いであり、なおかつ容姿が漆黒ということでますますレイは魔族と通じているのではないか……と、疑われている)
 容姿端麗、沈着冷静な青年。
 ただし、ロゼッタのことになると冷静さを欠くこともある。
 物腰の柔らかい喋り方だが、怒らすと怖い(特にロゼッタに関することで怒らすと手に負えなくなることも……)

リチャード 18歳
 サラサラな金髪に緑玉(りょくぎょく)の瞳。
 自身の美貌に自信あり、独自の考え(世界観)を持ち、人と接するので周りの人達はリチャードのことを『変人』だと思い、距離を取ろうとする。本人は至って気にしていない。むしろどうしてそのような態度を取られるのか、分かっていない。
 二丁拳銃を扱う。その腕前はピカイチで、狙った獲物は必ず一発で仕留める程の実力の持ち主。
 
セシル 19歳
 銀髪に紺碧の瞳。
 気の小さい小柄な女の子だが、筋肉は人並み以上で武術に長けている(父親が武道家ということもあり、小さい頃から慣れ親しんできた)
 家系的に身体が大きくなれず(成人男性は160センチ前後、成人女性は140センチ前後)、セシル自身童顔ということもあり、実年齢よりもかなり若く見られがち(体質についてのコンプレックスを抱いている)
 魔族が持っていると言われる願石(願いを叶えてくれる石)の情報を密かに集め、体質改善をしたいと思っている。
 リボンやレースが大好きなので、髪留めや衣装など細部までリボンやレースにこだわりがある(手先が器用なのでほとんど本人が手作りしている)
 魔力を秘めた石(魔石)が採掘出来ると有名な町の1つだったが、魔族の襲撃にあい、壊滅状態となる。それでもその土地で生きていこうとする人々がひっそりと暮らし続けている(魔石は商人に高く売れるから)
魔族の襲撃にあってからというもの魔石の採掘量が格段と減る(ほとんどの魔石が破壊されたため)
 ロゼッタ達と旅をするにあたって武器を購入する。
自分の背丈よりも大きくて重い、一方がツルハシのように鋭く尖り、反対側はハンマーのように平たくなっている形状の武器。

魔石
 魔族にとって魔力を吸われるとても厄介な漆黒の石。
 人間達は魔族との戦いを少しでも有利にしようとこぞって武器に魔石を使用するようになったがために魔石が採掘される村や町は魔族によって次々と破壊され、かつてのような(にぎわい)はほとんどなくなりつつある……。
それでも魔石を必要とする者達が後を絶たないので、さらに希少価値が上がった魔石を商人達が高値で買い取ってくれるためにその土地に住み続けて危険(魔族に襲撃される恐れがある)を顧みず採掘を続ける人々がいる。

願石
 真紅の石と言われているが、実際には存在しない石。
 王がより多くの魔族を殺害するために流したデマ。
願石を魔族が持っている言えば、その石ほしさに魔族を倒す者が増えると考えたため。


 人間界を束ねる王様。
 温和な顔つきと物言いだが、腹黒。
 長年の魔族との因縁に終止符を打ちたいと思っており、姑息な手段であろうと魔族を滅ぼすことができるのならば……と、機会を伺っている。
 それにはかつて王族の娘が魔族の息子に恋仲となり、理不尽に暗殺されたことが大きく関わっている。

オリビア(没年17歳)
 王族の娘
 キラキラとした美しい金髪の長い髪(毛先にくせっ毛があり、少しカールしている)に金色の瞳。
 透き通るような白い肌。
 身体が弱く、病気がち。
 心優しき美女で、魔族と人間との共存を望んでいた。
 魔王の息子であるアレンと恋に落ちてからはますます魔王と人間との共存に対する想いが強くなる。

魔王
 魔族の王様(ボス)であり、アレンの父親。
 漆黒の短髪に漆黒の瞳。
 キリッとした眉に一文字に結んだ唇。立派な顎髭。
 いかにも王という風貌に魔王配下の魔族達は恐れをなしている。
 長年、人間とは相いれずいがみ合い続けているのは魔族達を守るためでもあるが、大切な一人息子がかつて人間と恋仲であったが、その人間を息子が殺したと疑いをかけられて以来、他種族は受け入れないと強く心に誓っている。

アレン
 魔王の息子。
 漆黒の長い髪に漆黒の瞳。
 柔和な顔立ちで、長身。
 穏やかな性格。
 今は亡き愛する人ーオリビアの魔族と人間との共存という願いを叶えるために甲冑に身を包み(魔族と分かると攻撃されるから)魔族と人間との争いをなくそうと行動している。
 剣を振るうのは基本魔力を込めて、魔族を魔王が住む世界の果てに転送するためであり、攻撃するためではない。

魔族
 魔王配下の者達。
 絶対忠誠で人間に襲いかかる(そうしないと、自分達が殺させるから)

魔族(ゴブリン)
 大きな耳の先は尖り、八重歯が大きくて鋭い。
 緑色の皮膚。
 魔力量によって肢体の大きさが異なる。

魔族(バーン)
 鉱石のように硬い肢体を持つ二足歩行の毛むくじゃらのバッファローみたいな姿の獣。
 簡単に木をなぎ倒すほどの力を持っている。

魔族(ガルー)
 一見人間のような姿だが、頭に角が生え、八重歯が牙(魔力で隠すことが出来る)になっている美麗の青年(何百年と生きているが見た目を若くしている)
 人間に興味があり、人間になりすまして王都で暮らしたこともある。
そこで偶然耳にしたのは、願石のこと。
人々に伝わっている願石のイメージに最も近いルビーを持ってわざと人々が自分を狙ってくるように仕向け、殺りくを愉しんでいる。